福島第一原発のタンクに溜まり続けていた処理水と言う放射性物質の大部分は、取り除いたが分子レベルで水と結合してるトリチュームは、分離できないままでいる処理水を薄めて海に放出する作業が始まった。
科学的には何ら問題ないと言っても、大きな風評被害が心配されていたが、現実にはそれどろではない。日本国家を揺さぶる大被害が発生してしまった。政府も予測外の出来事だというのだから、一般国民は当然ながらそこまで行くとは思ってもみていない。
中国政府が「汚染水」を日本が海に放出したとして、水産物一切の輸入を禁止したのである。科学的に話し合いをしようとしても中国は応じる気配を見せない。
まるで白を黒と強引に言い張っているようなもので、大多数の中国人もそのように思ってしまっているのだ。現代社会は高度情報化時代にも係わらず、都合の悪い情報を根本で、一切遮断しているのだから始末が悪い。
この処理水放出が、今後30年間も続くというのだから、気の遠くなるような話である。
日本政府は当初、処理水からトリチュームを分離する方法として、電気分解による方式も考えていたふしがある。水は酸素と水素から出来ているので、電気分解によって、水素と酸素ガスが発生し、トリチュームだけが電解槽内に残る。これを取り出して特別保管するというものだ。電気分解は中学校の理科で習うようなもので、面倒なものではなく工業的にも利用された。私が社会人となった60年も前のことだが、仙台市太白区長町の東北金属工業で、わずかな期間だが自家消費用の水素ガス発生に携わったことがある。
今回の処理水問題でも、政府はガス化して水素や酸素を回収することを、三菱重工に依頼して実験をしてもらい、「キュリオン計画」としてネット上にも公開され、読んだ記憶があるが現在は見つからない。
ところが、それを改良したとみられる報告がネット上にある。(以下URL)
「トリチウム分離技術の検証のための実証事業」KURION資料2
である。東芝や、大学、その他ベンチャー企業の報告である。
触媒や燃料電池などとの組み合わせで、一日あたり40トン処理でき、総計数百億円で80万トンの処理水からトリチュームを除去できるというのである。
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by watari41
| 2023-09-03 16:44
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