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詐欺(4)

 「天皇」は、私であると名乗り出た人がいた。昭和41年に死亡した「熊沢天皇」である。この方は「南朝」の正統であると称していた。代々に渡る言い伝えを公にしたので、当初から詐欺を目的としたものではなかったようだ。

 室町時代初期の「南・北朝」時代は、南が4代にして滅んだ、最後の南朝天皇は「後亀山天皇」であった。足利義満に騙されて、京都の大覚寺に幽閉され憤死した。以降の天皇血統は北朝が引き継ぐことになる。(いずれにしても先祖をたどれば同じところに行き着く)

 ところが5百年後の明治政府の時代に、足利氏は逆臣とされてしまうのである。そのため記録の上では南北朝の期間は「南朝」が正統とされ北朝は無視されて、後亀山天皇が99代目とされた。あくまで後世の書類上のことであり、室町時代に南朝末裔の人たちは、どこに行ったのかわからなくなってしまったのである。

 しかし、日本人は言い伝えが好きなのである。明治時代になって南朝が評価されると、熊沢さんは名乗り出た。私は後亀山天皇の直系子孫であり、本来なら118代目の天皇なのであると公表したのだった。熊沢天皇は執拗だった。明治・大正・昭和にまたがり、何かと話題になった。特に終戦時には、マッカーサーのGHQで天皇制をどうすべきかが議論されていた。
 熊沢天皇も呼び出されたのか、押し掛けたのかはわからないが、長時間にわたる事情聴取を受けた。その内容がアメリカの雑誌「ライフ」に掲載され、それを日本の大手新聞が転載して騒ぎが大きくなった。これに便乗してひと儲けをたくらんだ「詐欺師」たちがかなりいた。熊沢天皇を豪邸に住まわせ、いろいろと画策したようだ。
 結局GHQは、日本の占領統治政策上で天皇制は必要であるが、熊沢天皇ではなく昭和天皇を選択した。
 熊沢さんは、あきらめなかった。戦後の昭和天皇国内巡幸の際には、旅先まで追いかけ私に天皇を譲れと迫ったそうだ。
 その後、熊沢さんは目だたくなり、時折、週刊誌などで興味本位に取り上げられているのを見た事があるが、最後は一人さびしく長屋の一室で77歳の生涯を閉じたことが、これは新聞一面の下の記事になっていたのを記憶している。

 余計なことであるが、室町時代初期に南朝の為に活躍した福島県北部の霊山を拠点にして、出兵した北畠顕家は、足利尊氏を京から九州へと追い払い後醍醐天皇から称賛されたが、後年、勢いを盛り返した尊氏に負けてしまう。霊山の山頂近くには、南朝関連のたくさんの石碑がある。念のいったことには、熊沢さんは福島県に南朝の宝があるはずだと、浪江町で埋蔵金の発掘をしたこともある。もちろん何もでなかった。

by watari41 | 2019-01-27 12:22 | Comments(0)

詐欺(3)

 大きくは国家単位の詐欺もある。マレーシアのナジブ前首相は個人口座に百億円もの振り込みがあったことをつかまれてしまった。日本でも個人のわずかな預金の動きが、全国の銀行でつかまれているわけだから、巨額の資金の動きは国際的にも目立ったのだろう。さらに千億円もの振り込みがある予定だったそうだ。その指南役が世界的巨大銀行なのだというから驚く。当然ながらその銀行には、ものすごい手数料が入る。マレーシア国家そのものが、おかしくなってしまう。マハティールさんが90歳にして、現役に返り咲いた裏側にはこんな事情があったそうだ。

 日本のスルガ銀行(静岡県)も地方銀行のなかでは、目立って業績のよかったことが伝えられていた。しかしこれまたシェアハウス融資に詐欺まがいのことをやっていたことが発覚して赤字に転落した。

 倒産寸前の会社が詐欺に走ることもある。旅行会社のテルミクラブというのがあったのは最近のことだ。あまりの格安旅行を誰も疑わなかった。
 成人式の着物詐欺だった、はれの日、という会社の詐欺事件は昨年だった。
 年齢詐欺もあった。70歳近いオバサンが38歳と偽って多くの男子が詐欺にあったこともあった。
 終戦直後には、元華族を名乗る詐欺もあったようだ。絵画など芸術作品をめぐる詐欺も絶えない。
 
 詐欺の種類は数えきれないくらいあるのだろう。必ずしも金銭目的でないものもある。検察庁長官を名乗って、当時の三木首相を電話で騙して言質をとろうとして失敗した弁護士がいたこともある。

 最近の話題は、幻の街頭画家として有名になったバンクシーの絵が、東京の港で発見された。愉快犯の仕業といわれればそれまでだが、詐欺事件などに発展しなければと思っている。

 

by watari41 | 2019-01-21 13:35 | Comments(0)

詐欺(2)

 日産のゴーンさんは巨大な詐欺容疑で逮捕されたようなものだ。法律上は、ギリギリのところでセーフみたいだが、個人的詐欺に向かって一直線で進んでいたことは間違いない。寸前のところで違法行為だとされ思いとどまったのである。次から次へと出てくる中東関係者との多額の金額のやりとりは、合法なロビー活動費用とされているが、ニュースを見る限り、日産本体から金を引き出したロビー活動に名を借りた詐欺行為である。これからどんな真実が明かされるのだろうか。

 フランスの意趣返しだとは思いたくないが、2020東京オリンピック招致に絡んで、竹田JOC会長が外国人に2億円を送った事実が収賄に当たると起訴することを検討しているようだ。何年か前から話題になっていたことだが、正規のロビー活動の報酬として支払ったつもりのようだが、えたいの知れない外国人に騙し取られたようなものだと思っていた。報酬なら収賄になるかもしれないというややこしいものだ。竹田さんは皇族系統(大正天皇の弟の孫)で育ちも良く、すっかり詐欺にひっかかってしまったものだろうと思っていたものだ。

 フランスは西欧列強の一つであり、アフリカ大陸では各国を植民地として、今でもその利得にあずかっているとされるが、アジアでは日本をはじめ余得がなかった。明治維新の時にはフランスは幕府側につき、軍事顧問団を送ってきた。薩長軍を支援したイギリスに完敗した。徳川慶喜が無条件降伏みたいなことをして、存命中は一切を話さなかったが、いろんな事情を呑み込んでいたのかもしれない。当時の英仏は、日本の内戦を長期化させ大量の武器を売りたがっていたことは間違いない。

 日産自動車の経営危機はフランスにとってのチャンスであった。日産がルノーと合併すれば、フランスは多大の収益を吸い込めると思っていたのである。それも直前でストップされてしまった。フランスはまたも失敗したのである。ゴーンさんが強欲過ぎたせいである。

by watari41 | 2019-01-14 20:25 | Comments(0)

詐欺(1)

 新年早々に縁起でもない話題である。
 元旦に郵便局に行った。言うまでも無く年賀状を出していなかった方々への返信のためである。次々と人がやってくる。おそらくは一年中で元旦が郵便局を訪れる人が最も多い日なのかもしれない。日本人は義理がたい、その日のうちに返信を出さずにはいられない。日本の99.9%の人が真面目な人なのだろうと思う。真面目さとは物事を真剣に受け止める人でもある。それ故に特殊詐欺に合う人が絶えない。詐欺師も十分な準備のもとに電話をかけてよこすのだろうと思う。
 地方紙の県内版のスミに毎日のように記事は小さいが、高額の被害が記載される。被害者は高齢者である。
 金額よりも、被害者本人のダメージがはるかに大きいようだ。家族や周囲からまるでダメ人間か、認知症のごとく扱われ落ち込んでしまうこと大なるものがあるという。

 私も十分に年はとっているが、幸いにもその種の電話を受けたことがない。察するに詐欺師が、預金残高の多い人の名簿を持っているのではないのかと思われる。詐欺が成立するには、すぐにお金の出せる人でなければならない。
 どんな田舎でも銀行カードをATMに差し込むと、全国どの銀行ともつながっている。もちろん読み取り専用にはちがいないだろう。一般のネットとは異なる回線網をもっているはずだが、それでもデーターが絶対に盗みだされないとはいいきれない。銀行間では互いにデーターを共有しているのであるから、端末は多数あるはずだと思う。吸い取られたデーターが闇で売買がなされていないだろうか。

 電話を受け取った人は音声で劇場に案内される。声だけなら三文役者でも務まるのだろう。シナリオさえよければ、被害者は劇の中に突入してしまう。後はご存じのようなことになってしまう。おかしいと思った時にはもう遅い。演技力というのは良いにつけ悪し気につけ、他人の人生を左右する力がある。

 個人だけでなく、名だたる大企業だって騙される。セキスイハウスは50億円をだまし取られた。平成史に残る事件である。人間と人間の接触で一流のビジネスマンたちが、詐欺師グループに騙された。個人であれ、企業であれ、スキを突かれている。武器を使った戦争ではなくても、命から二番目に大切であろうお金を狙われ続けている。誰にでも危険性がある。

by watari41 | 2019-01-11 14:02 | Comments(0)