一寸休憩/こぼれ話

 ①話:町内会にあった話。私と同年代の男が、若い時に東京に出たのはよいが、どういうわけか暴力団に入ってしまった。だが、そんな才覚があったのだろう、メキメキと頭角を現し、たちまちにして大幹部になってしまった。ところが万事うまくいかないもので、心臓病か何かでポックリと死んでしまった。30年か40年も前のことだ。こちらのお寺で葬儀があった。当時はまだのどかな時代だった。東京の警察署長や警視庁のお歴々の花輪がずらりと並び、そこに暴力団の○○組や××会の花輪もあるのだが、当時はそれが当たり前の風景だった。
 葬式手伝いに、東京から威勢のいいアンチャン達もきていた。そこに地元町内会も入っての、いろんな準備である。町内会リーダーが、アーしろ、コーしろと指図をしていた。それを見ていた東京の組員が、あんたどこの「組」のものだと聞いたのだ。そしたらリーダー曰く”隣組のもんだ、なんか文句あっか”と言ったものだ。アンチャンはあっけにとられていた。いまでも語り草である。

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「こぼれ話」の語源は「こぼれた花」だとか、それが「こぼれ花」あるいは「こぼれた話」になり、やがて「こぼれ話」になったとか、そんなウンチクを傾ける人もいた。

 今度は秋田出身者の話。
 ②話:ワンマンバスが開通したころの話。バス亭で開いたドアに、老人が後ろ向きになってステップを踏んで乗り込んだのだという、運転手が不思議に思って、どうしたのですかと尋ねたら、そこに「バスには後ろから乗って下さいと書いてあっぺ」年寄りには大変なこった。
 ホントのような作り話なのだろう。

 ③話:退職後、公設市場に勤めた男がいた。12月の中ごろ、郵便受けをみたら年賀状の束が入っていたのだという、差出人はみな同じなので、さてはと思い近くなので、持っていったのだという。最近引っ越してきたばかりで、大きな赤い箱なので、てっきり郵便ポストだと思いました。というのだ。これは実話だ。
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Commented by クオリヤ at 2009-02-28 15:14 x
落語のネタは庶民の生活からできていますから抱腹転倒し溜飲を下げていましたがまさに落語そのものですね。
現代ではこの種が無くなりましたね 面白く読ましていただきました。
Commented by ようこ at 2009-02-28 22:52 x
①話”隣組のもんだ、なんか文句あっか”に、声をだして笑ってしまいました。
③話は、前にもブログに書いてましたよ。(*^。^*)
Commented by watari41 at 2009-03-01 09:57 x
 江戸時代からの古典落語というのは、長屋のハッツアン、熊さん、ご隠居さんの実話みたいなのが多いんでしょうね。現代社会は生活スタイルが異なるので、言ってる意味がわからないとか。解説が必要だとか。クオリアさんコメントをありがとうございます。

 ようこさん、そうでしたか。ダブリましたか。いつかそんな時がくるだろうと思ってましたが、とうとうやってしまいました。また、あるかもしれません。老いの階段を一つ上りました。
Commented by schmidt at 2009-03-01 22:41 x
 ②の話はわたしもどこかで聞いたことがあります。わたしもこぼれ話を2題。
 ファックスを初めて使ったお年寄り(だったかなあ)が電話を息子に寄越して「なんど送っても戻ってくる」と言った。

 高齢者を対象にしたパソコン教室でマウスの使い方を説明していたら熱心に聞いていた高齢者(これはホント)がディスプレイの表面をマウスでなでていた。
Commented by michiko at 2009-03-02 09:52 x
葬儀もいろいろですよね。
最近は家族だけで密葬というのもありますし、友人はご主人の時、通夜、葬儀はなさらず ホテルでお別れ会をなさったんです。
Commented by moai at 2009-03-02 10:05 x
なかなか面白い話ですね、我々が子供のころは近所の家族同士があつまるチャンスが結構あって話の得意な老人が子供も大人も喜ばせる話ネタをいろいろ持っていましたね。
ブラジルの日系社会にはまだそんな雰囲気が残っていて、さらに国際化で磨きがかかった話を面白くしていて暖かいものを感じたものです。
Commented by watari41 at 2009-03-02 11:43 x
 デジタル化でのこぼれ話は、たくさんありましたね。私も30年も前でしょうか最初にワープロを使った頃、ノートと同じですといわれて、途中まで書きかけていたので、わざわざ白紙のページを数枚作っておいて保存していまものです。ランダムアクセスファイリングというのか、そんな保存方法を理解するのに。しばらくかかったものでした。schmidt さん、コメントをありがとうございました。
 
 田舎の葬儀と言うのは、如何に個人が葬式無用をいっても、体面とか、習慣を変えるのは容易なことではなくて、都市の家族葬のようになるにはまだ、時間がかかりそうです。michikoさんコメントをありがとうございます。

 moai さん、ブラジルにありましたか。伝承というのは、大事なはずなんですが、どんどん失われてますね。話が変質して、変わっていくのでしょうが、それでもまだ数%のほんとのことは残るんですから伝わってさえいけばかまわないんです。話そのものが絶滅しそうなんですね。
よほど面白いものはゲームにでもなるのでしょうが、普通のこともなんとかならないものかと思っているんです。
by watari41 | 2009-02-28 11:43 | Comments(7)