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冬日記/雪と闘う

 雪が舞い降りるのは詩的状景だ。「雪やこんこん・・」など、多くの詩歌が作られてきた。だがこれは積雪数センチの場合である。豪雪地帯での雪は闘うものなのだ。
 玄関からの通路の確保とか、家が潰されぬよう屋根の雪下ろしなど、命がけの作業である。「白魔」とも呼ばれる由縁だ。

 雪にまつわる多くの悲劇がある。雪崩、道に迷うなどの遭難で幾多の命が失われている。あまりにも有名なのは百年以上も前の八甲田山での死の行軍といわれる訓練だった。敵は雪だったのである。雪と戦いながら多くの方が死亡した。

 江戸時代に「北越雪譜」という豪雪地帯での記録がある。今よりもはるかに雪の多い時代だった。想像を絶するようなことが書いてある。越中・越後・越前などでは今も昔も、大変な苦労をしている。

 仙台周辺は幸いにも雪は少ない。だが、数十年に一度は大雪に見舞われることがある。我が町は、イチゴの産地として知られる。冬の暖房などエネルギーを大量に必要とする産物だ。ビニールハウス内で栽培される。25年ほど前のことだ。春先の湿った大雪に見舞われた。夜に40cmほど積もったのだ。農家の人達は懸命に雪下ろしをした。しかし間に合わなかった。大半のイチゴハウスが倒壊した。温室のなかで、みずみずしく育ったイチゴはひ弱な姿を寒風にさらした。露出したイチゴは全滅だった。

 首都圏の交通機関は、数センチの雪でマヒしてしまう。積雪地帯からみると信じがたいことなのである。雪に強い交通機関を作るには、かなりの投資が必要なのだろう。年に何度あるかわからぬことに、そんなにお金をかけられませんということなのだろう。その都度わずかの雪と格闘することになる。

 雪には苦労する方々も多いが、降らないと困る人もいる。先日スキー場開きをしたばかりの宮城県の多くのゲレンデは、まだ地面が白くなってない。関係者のボヤキが聞こえた。
 年末の今日(26日)になって、ようたく寒波がやってきた。暖冬とはいえ、それぞれの地を白の世界にするのだろう。雪は風情のある光景をつくる。溶けて流れやみな同じとはいうものの、水になるまでにそれぞれのドラマがある。美しいと写真に撮られるのはいい。しかし車をスリップさせたり、電気回路をショートさせたりと、雪にとって本意ではないこともあるのだ。別に人間さまと闘うために舞い降りたのではございません。白旗を掲げてやってきているんです。と一言代弁してやりたいものだ。
Commented by schmidt at 2008-12-26 17:39 x
 積雪の多い街にも住んだことがあります。雪との戦いはやはり苦しかったです。

 雪と遊ぶという「精神」や「利雪」という考え方もありますが、実際はなかなかそうはいきません。
Commented by watari41 at 2008-12-26 18:16 x
「香炉峰の雪はいかならむ」と問われ清少納言は、簾をあげて差し上げたと、枕草子にありますが、京都の雪もそんなもので、宮中の方々優雅な楽しみ方だったのですね。
我々はそんな風雅にはいきません。schmidtさん、コメントをありがとうございます。
Commented by ようこ at 2008-12-26 20:43 x
新田次郎「八甲田山死の彷徨」、夢中で読みました。
仙台は1日中雪、この冬初めての雪かきをしました。
ほおっておくと明日、ガリガリに凍ってしまうのです。
後2ヶ月は寒さ厳しいですね。
風邪などひきませぬようどうぞお大事に。
Commented by クオリア at 2008-12-27 11:04 x
私のふるさと新潟の冬の思い出はいっぱいあります。中でも剣道の寒稽古それはそれは厳しかったですね 素足が床板の冷たさに凍えてしまいそうでしたが10分ほどで体から湯気が上がってきます。
今では懐かしい思い出です。
Commented by watari41 at 2008-12-27 17:10
 仙台の雪も南と北とでは、まったく異なる時がありますね。
わずかな冬の期間ですが、注意をして暮らしたいものです。
ようこさん、コメントをいただきありがとうございます。

 クオリアさん、私は遊びですが、校庭で雪の中を裸足で駆け回った記憶があります。冷たいとかそんな感覚を通り越したもののように思えました。その後でストーブに足をかざすと、湯気が立ち上ってきます。懐かしい記憶です。コメントをいただきありがとうございました。
Commented by moai at 2008-12-28 10:29 x
我々の子供のころと比べるとどことも雪は少なくなったようですね。南国高知でもわが山村は結構雪が降って、今でも雪に出会うと子供のころの旧正月の風景や、小鳥を捕る仕掛けをしたことなどが脳裏に蘇ります。
そんなわけで雪景色は気持ちをいやされますが、豪雪地帯の人にとってはそんな甘いものではないですね。
Commented by watari41 at 2008-12-29 17:40 x
 積雪量は、たしかにかなり減ってきてますね。
小鳥をとる仕掛けは、こちらでも沢山ありました。今は禁止になってますがカスミ網を山間の田んぼに張っておいて、山から小鳥を追い出して網にかける方法など、いろんなことを思い出します。当時スズメは一羽5円(食用)、ホウジロ30円(鑑賞用)だったなどを憶えてます。
moai さん、コメントをありがとうございました。
Commented by michiko at 2008-12-30 12:05 x
雪国の越中に生まれ育ったので、雪は思い出の風景の中に美しい情景として残っているのですが、現在の住居が角家なのと道路挟んでの隣接地が駐車場で誰も除雪しないので 我が家は3軒分の除雪作業で近頃は、大変になってきました。 こんな時、マンションはいいなぁ~とおもいます。
Commented by watari41 at 2008-12-30 12:22
 だんだんと歳をとると、雪かきがおっくうになってきますよね。弘前よりこちらに引っ越してきた大正生まれのご夫妻がおります。一人娘がここに居を定めた人と結婚して住み着いたので、それをたよって移住してきたんです。雪かきが大変になったからというのです。マンションはいいですね。 michiko さん、コメントをありがとうございます。
Commented by at 2009-01-01 02:38 x
年末年始慌しいときの雪、交通はマヒ、新幹線の遅れ、飛行場閉鎖などなど・・・帰省ラッシュと重なり大変でした。小さいころ雪が降ると雪かきをしたものですが、マンションは本当にらくですよ!寒さが厳しいです。watari41さん体調崩してませんか?
by watari41 | 2008-12-26 13:43 | Comments(10)