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余日録


by watari41

パターン認識力

 長崎県の地図の輪郭を、いきなり目の前に出されると、何がなんだかわからない。該地のホテルで天気予報の時間に、おかしな図形が出てきて驚いたことを回想している。普段は宮城県の地図しか見慣れていないからだ。

 図形認識力というのがあるみたいだ。脳トレをやっていて、これが一番弱い。前の頁図と次の頁図でどこが違うかを指摘せよというものだ。余計なものが一つ加わっていても全くわからない。この能力は年齢と共に急速に衰えるようだ。
 昔は、トランプの神経衰弱というゲームを得意にしていたことを回想する。トランプを床一面に裏返しに無作為な向きにならべる。そして同じ数字のものを4枚取り出すゲームである。最初の人は2枚をめくり、違う数字だったら、そこで止めて、同じ位置に裏返しておく。ゲームに参加している人が次々にめくっていく、同じものを2枚開くと3枚目という具合になる。いかに前の人たちが開いたものを記憶しておくかの勝負なのだ。52枚のトランプが、どの位置に何があるかを記憶していかなければならない。

 将棋・囲碁もプロになると、そんなパターン認識力でやっているようなのだ。一瞬にして数十手を読むなどといわれるが、頭に将棋・囲碁盤全体の駒や白黒石の配置があり、それが次はどうなるかと瞬時に頭の中を駆け巡っているようなのだ。羽生さんがそんなことを語っていたことがあった。プロでも年齢と共にその能力は落ちてくるのだろうと思う。

 速読術というのも、そんなことが絡んでいるのではなかろうか。ページ、あるいは行を瞬間的に頭に入れて解釈してしまうのではなかろうか。人間の能力にはすごいものがあるのだ。
 中学生のころ、社会科で日本地図を得意とする先生がいた。黒板に北海道から九州までサット、チョークで書き上げてしまうのである。見事なものだったことを回想する。
 そんな能力を、ほとんどの人々は使うことなく終わってしまうようだ。
 
  
Commented by ようこ at 2008-05-27 23:26 x
1年ほど前、TVでIQテストの番組を放送していましたが、私は図形認識力がかなりひどい成績でした。

芸能人のタモリも暗記か速読術をマスターしているようですね。テレビ番組ではふざけてばかりいますが、すごい人だなあと感心してしまいます。

watari41さんのブログのテーマ、次から次と出てくるものですね。これも感心!
Commented by クオリア at 2008-05-28 10:37 x
記憶は電子記憶装置にまかせる時代ですね。辞書もそうですね 調べることに一点に絞ってしまうので味気もないし辞書を引く面白さ、指に唾をつけページが黒くなるほど使い込むことにアナログの好さがあるのですが類似語もしれるのにね
Commented by watari41 at 2008-05-28 12:10 x
民放テレビでは、最近教養番組っぽいバラエティが増えているように感じています。一流の芸能人はみんな頭がいいんですね。ヤマセマミちゃん、クロヤナギテツコさんなどにも驚くばかりです。
ブログテーマは、いっぱいあるんですが、まとまった文章にするのは難しいんですね。苦心惨憺してこんな程度なんです。
ようこさん、コメントをありがとうございました。

クオリアさん、辞書を引くのはいいですね。検索ばかりに頼るのはシュミットさんも言われるように問題ですね。コメントをありがとうございました。
Commented by Moai at 2008-05-28 12:38 x
パターン認識力が劣るから馬の絵を描いて孫に見せたら犬と「いわれ、昔行った場所をぜんぜん思い出せない方向音痴だと自認しております。
棋士の世界を見ていると読みの力と集中力のあるうちにいかにいい経験をたくさんつむかということのようですね。若い棋士がパソコンで多くの名勝負を短時間で検討したことで羽生名人世代が台頭したようですね。
建築家が計算しなくてもデザインができるように、碁も美しい形というのが
あって美しいものは理にかなっているというんですがなかなかその本質には触れる事もできません。
Commented by watari41 at 2008-05-28 17:40
 絵が下手で方向音痴なのは私も同様です。観察力も乏しいんだと認識しています。
 美しくないものは、どこかがおかしいのですね。恥ずかしい碁を打ってしまったなどとプロの方がよくいいますが、我々も素人ながら全然ダメだということだけは認識できるんですね。どうしてオレはこうもヘタなんだろうということもわかるんですが、上達できないんですね。集中力も何もなくなってしまいましたが、まだ楽しむことはできます。おっしゃるようにその本質に触れてみたいものですね。Moai さん、コメントをありがとうございました。
Commented by schmidt at 2008-05-28 19:04 x
 パターン認識は、わたしにとって永遠の謎です。信じられません。囲碁の見方さえ分からないのですから・・。
Commented by watari41 at 2008-05-29 18:27 x
 対局者が一手を指す毎に、解説のプロ棋士は、この一手は、こういうパターンを狙っているのですと、それ以降の30手くらいを並べていくんです。そして普通ならばこういう一手になるはずだが、そうすると結果的にはこんなパターンになるので、対局者は、それをきらったからなのでしょうと、またその普通だという30手くらいを並べてなぜきらったかの理由を説明するのです。プロはその数十手もの後の局面を何通りも頭に描いて、優劣を判断してから次の一手を指しているということなんです。
我々にも、縁遠い世界なのです。 schmidt さん、またまたわからないことを書いてしまいましたが、コメントをありがとうございました。
Commented by imaizumi at 2008-05-30 14:07 x
私は人の顔を覚えるのが不得意でうっかり間違えて失礼することがあります。顔、名前を覚えるのは一般に男より女性の方が早いように思います。顔で思い出すのはもう50年も昔、従姉妹が女学校の卒業式アルバムを出し、この中に島崎雪子が居るけど分る?と言う。島崎雪子とは当時名の知れた女優、卒業式アルバムはご存知の通り鮭の卵イクラみたいに顔がぎっしり並んでいるやつです。しかし私はパッと見てすぐ分かりました。なぜなら彼女は後光が差しているみたいに目立つのです。不思議なほどです。顔はせいぜい直径5ミリぐらいの丸です。目鼻口の配置など皆同じ様なものです。それなのにひときわ美しくパッと目立つのです。私はこの時ほど形の美とは何だろうと不思議に思ったことはありません。その後「人物画を描く会」で裸婦モデルを度々描いてますが、わずかな腺の差で別人のようになる、この不思議さに興味深深と同時に苦労します。三井秀樹の「形の美とは何か」は買ったばかりでまだ読んでいません。
Commented by watari41 at 2008-05-30 17:37 x
それなりの人にはオーラがあるなどと言いますが、これは精神的な世界ですが、目鼻立ちがひときわ整っているというのでしょうか。 imaizumi さん、面白い体験をなされましたね。人相見が、この子は将来ひとかどの人物になるなどということを聞くことがありますが、何かしらがあるんでしょうね。
源頼朝の肖像画といわれるものが、国宝ですが、私にはよくわかりませんが、それなりの人物画なのだというのです。
裸婦というのは、非常にむずかしいんだそうですね。ルノアールの裸婦など一流のものは我々が見ても芸術性が高いように感ずるから不思議なことです。裸婦を自分なりの解釈のもとに再構成してしまうんでしょうね。

飲み屋の女性などは、人の顔を覚えておくのが商売の半分みたいなものなのでしょうが、よくぞ憶えていてくれたと感激することがよくありましたね。
コメントをありがとうございました。
by watari41 | 2008-05-27 16:31 | Comments(9)