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余日録


by watari41

水の輸入

 日本は「水」の輸入大国なのだという。一瞬ピンとこなかったが、農産物など食料品を大量に輸入している。すなわち間接的に水を買っているのである。カロリー比率で39%の自給率しかないそうだから、現在の耕地の2.5倍に相当する土地を海外に確保していることになる。(ここまでは私が読んでいる農業新聞の受け売りだ)

 一方では、メタボリックシンドロームという、カロリーの取りすぎが指摘されている。テレビではグルメが華やかで、太ったタレントが猛烈に食いまくる番組が受けている。見ている方が何もそこまで食わなくともといいたくなる。パンパンにお腹を膨らませた女性が次々に甘いものを食べていく。公共の電波を使ってどこかがおかしい。
 ローマ帝国時代の富裕層は、食べたものを吐き出してまで、次のご馳走を食べたというがそんなことを連想してしまう。

 またまた、昭和20年代を回想してしまうが、あの頃は自給率が高かったのだろうと思う。
 「日の丸弁当」と称する梅干が一つ飯の真ん中に入ったものが普通だった。たまのご馳走は卵焼きかクジラの焼肉だった。特に女の子などは、教科書を立ててオカズが見えないようにして食べていたものだ。懐かしい思い出である。

 我が家では豚も飼っていた。現在の生ゴミが餌なのである。自家用ではなくて、現金収入を得るためのものである。いまだに生ゴミにプラ物などが入っていると、一瞬だが豚の喉にひっかかると思ってはっとすることがある。幼い頃の記憶は抜けがたい。
 ニワトリは放し飼いに近かった。遠来のお客さんがあると老鶏を一羽つぶすのである。ガムみたいな肉だった。

 今は、捨てられている食料も多い。当時は現在の60%程度のカロリーで生活していたのではなかろうか。外国から上述のような形で水を買ってくるなどということは想像もつかなかった。

 飲料水そのものも輸入している。フランスの深層水だというものをコンビニなどで、ガソリンよりも高価で購入して飲んでいるのである。
 これら日本人の生活の根幹を支えているのが輸出品だ。自動車や精密電子機器などの一部は「水に還元」されていることになる。何とか還元水を飲んでいると言った農相がいた。妙なる表現だったのだ。
Commented by michiko at 2007-09-10 20:27 x
現在の日本は砂上の楼閣ならぬ、砂上の飽食時代なのだそうです。
そのうち、地球上では食料の奪い合いが始まると予測されています。
自給率39%とは恐ろしい数字ですよネ。
過剰な栄養の取りすぎでメタボリックになったり、ダイエット食品を買いあさっていたりで、過ぎたるは及ばざるよりヘンな現象ですよネ。
Commented by ようこ at 2007-09-11 07:09 x
ガソリンより高い水、そのことに気がついてもいませんでした。これからは、意識して飲みますね。

米国で、輸入品が入っていない食品のみで暮す試みをした主婦がいましたが、たちまちギブアップしたそうです。その後は、同じ食品を繰り返して食べないようにしたそうです。農業国米国でも国産品のみで暮すことが難しいことに驚いてしまいました。
Commented by watari41 at 2007-09-11 08:45 x
 農業政策には大変な補助金(税金)が投入されているんですね。それでいて、39%の自給率ですからひどいことです。
 かつてウルグアイランドで農業の自由化が進み大変なことになると、その対策に6兆円が投入され、そのうちの何百億円かを地元選出の実力者といわれた国会議員が獲得してきて、大規模な灌漑施設ができているんです。米の時代ではなくなったのですが、なかなかそこから抜け出せないんです。学校給食などで米を食べさせようと「良い子元気でお米の子」などとの標語を作ってみたりしてましたが、なかなかうまくはいってません。
michiko さんコメントをありがとうございます。

 ようこさん、国産品だけを食べるとたしかに同じ食事の繰り返しになってしまいがちですね。同じメニューは飽きられてしまいますね。マクドナルトも今回まったく別系統のものを新たに加えたようですね。コメントをありがとうございました。
by watari41 | 2007-09-09 06:57 | Comments(3)