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余日録


by watari41

数字の力

 年金だけで生活出来ない事は誰もがわかっていた。それが2千万円だと聞いて多くの人がパニックった。数字は怖い。
 トランプ大統領が安部首相に、令和への改元はアメリカンフットボールと比較してどのくらい大変なことなのかと聞いた。おそらくは2倍とか3倍という数字を期待したのであろう。だが首相は比較にならいくらい重要だと答えた。それしか答えようがなかったであろう。ところが通訳が気をきかした。100倍大変なことだと言ったら大統領は驚きながらも納得したようだ。一万倍とか無限大だとピンとこない。ましてや文学的表現である文字ではわからない。

 我々は具体的な数字をあまり使いたくない。近日中とか数日以内とかで一時逃れすることもある。近い将来だとかで、できるだけ数字を避ける。相手もあまり突っ込まないことが多い。なあなあ社会であると言われる由縁でもある。政治の場では特にそうだ。
 ところが、小泉内閣の時に厚生大臣が100年安心の制度ができたと大見えをきったことが記憶に新しい。これには誰しも怪しいと感じたはずだ。そんな遠い将来のことはホゴになるに決まっている。

 話題が変わるが、今年の楽天イーグスは好調だ。球場には連日2万6千人もの観客が入る。宮城県の人口が230万人なので1%以上、つまり100人に1人は球場へ足を運んでいることになる。しかも大半は仙台の方々であろうから、市民の3%近くが野球見物していることになる。日本一になった時のパレードには21万人。これはテレビで野球観戦している人数だと思った。

 最近の野球解説はち密で非常に科学的になってきているのだが、どの解説者も試合の「流れ」という言葉を頻繁に使う。たしかにそのように動いているような試合が多いと感じるが、この流れとは一体何なんであろうかといつも疑問に思っている。流れをたぐりよせたいとか、AIの時代にこのような話がまかり通っていることが不思議である。そのうちに将棋・囲碁の如く何百万もの試合を分析してAIが数字で出してくれるものなのかもしれないと思っている。

 前回ブログで、香港デモも天安門の如く鎮圧されるのかと思っていたが、2百万人という人口の20%の力は大きい。現状を維持できそうだ。

by watari41 | 2019-06-22 15:39 | Comments(0)