或る官と民
2018年 01月 18日
筆者の居住している所は、農村と分類される。
かつては大規模農家も多かった。現在、私はその町内会長である。
その中の、とある一軒での出来事です。
そこは表玄関が旧国道に面している。立派な門をくぐり、100坪に近い大きな母屋、さらに隣接する作業場、納屋、倉と続き、裏門を抜けると次の公道までに達する70m巾ほどの、大きな畑があった。屋敷畑みたいなものだ。裏門から次の公道まで、畑の中に作業用の軽トッラクがすれ違える立派な私道もあった。
だが、今やこの辺りも住宅地になってきたので、畑も売り払い、高齢となった家主は農家を止めた。
その私道を町に寄付したのである。200坪に近い道路となった土地である。
ところが問題が発生した。その道路に家主が手作りした雨水の側溝がついていたのである。素人工事だったので壊れ始めた。
今や町道となっているのだから、町が新規に側溝工事をやるのが筋であると言う家主側の主張である。土地も寄付していることだしという言い分である。
ところが、町は寄付を受ける時に手抜かりがあったことに気がついたのである。道路として寄付される時に調査不十分であったと。
家主側は、工事をやるくらいはできる十分な資力の持ち主だが、町でやるべきと譲らない。町としては、やりたくない工事の一つなのだろうが、ようやく始まった。小生の目には千万円に近い大工事に見える。こんな調整もお役目の一つである。
by watari41
| 2018-01-18 21:19
|
Comments(0)