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余日録


by watari41

ひふみんさん

 将棋の加藤一二三 九段である。
 天才少年と言われる14歳の藤井4段に敗れて注目され、引退したら大ブレークを果たした。テレビ各局に引っ張りだこになっている。

 筆者などとほぼ同年代で、将棋界にデビューした頃は「神武以来の天才」と騒がれたものである。昭和30年当時は、神武とか岩戸など日本創世記時代の神話の言葉が流行していた。
 当時の加藤少年は、たちまちのうちに「名人」になるものと期待されていたのである。
 ところがである。大山康晴名人などの厚い壁に阻まれてしまった。

 タイトルを得たのは、ずっと後年になってからであり、保持した期間も短かった。
 加藤さんは20歳で結婚したのだと思う。それも話題だった。そんなこともあって、女性関連のスキャンダルなどはなかった。好きな鰻を食べて今日まできたようだ。
 ほぼ一生を将棋の世界に打ち込んだので、おそらくは世情にも疎くなったものだと思われる。そんなことが今の世の中にフレッシュにうつるのであろう。我々が見ても純粋無垢の感じがする。私などにも人には語りにくい悪事とか、おかしなことはたくさんやって現在まで生き延びてきている。
 終戦直後の小学校入学者には、どういうわけか、私も含め「音痴」が多い。音程も歌詞もずれる。当時のオルガンなどがいい加減なものだったのだろうと、いいように解釈している。加藤さんは持ち歌である「いい日旅たち」を、恥ずかしげもなく全国放送で歌いあげている。見ている方が恥ずかしくなってくる。

 加藤さんは、将棋の世界を存分に味わったのだと思う。ご自分の才能にも気がついたのであろう。同年代者としてエールを送っている。
 それにしても羽生永世七冠とは、とんでもない記録である。空前絶後であろう。
 囲碁は井山さんの一人舞台になっている。仙台の天才囲碁少年一力七段も20歳になった。井山さんの壁に何度も跳ね返されている。
 何とか早い機会にタイトルを獲得してほしいものだと願っている。

by watari41 | 2017-12-16 14:05 | Comments(0)