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余日録


by watari41

新年に思う

 初詣・初売・初荷・・・、年が改まると「初」づくしとなる。年初だけではない。初鰹とか、初版本とか「初」にこだわることが多い。日本人の特徴なのだろうか。「初」をありがたがり、そこに価値観を見出す。さらには初物信仰に近いものまである。
 大晦日に一晩寝ただけで、何もかもが改まり全てが新しくなり「初」と」なってしまうのは面白いことだが、安易さも感じられる。
 元旦は、昨年までのことをご破算にしてゼロからやり直すいい機会であることは確かである。だが三日坊主という言葉がある通り、これまでできなかったことが急に出来るようになるわけではない。気分転換の意味合いが強い。

 「初」にこだわるのは新らし好きということでもある。カツオを一日遅れで食べたからといって、どうということはないはずだが、初ものは江戸時代から妙に珍重され、大金を投ずる人もいたといわれ、これに「粋」を感じていたのだという。
 「初登頂」などには、それなりの意味もあるが、単なる「初」だけにこだわるのはどうかと思うことがある。
 新車と、わずかしか乗ってはいない中古車とでは値段がまるでちがう。実用的価値はほとんど変らないのだが、気分的な問題が大きな金額差になってしまう。

 日本人は初ものを好みながらも、物まねは得意である。だが「二番煎じ」というのは嫌われる。一見して矛盾に満ちたようなことだが、単純に割り切れないのもまた人間の世界だと思う。
Commented by stafy77 at 2005-01-06 09:41
気分転換としてのはじめて・・・
自分も個人的には年末年始はなんてことはないのですが、
相方がテレビをつけて、カウントダウンを見よう!なんて、
年が変わる瞬間だけチャンネルをカウントダウンに合わせていました。
だから、何かが変わるわけではないのですが・・・

何かを思い立ってはじめようとしたときに、今から出来るものを
「明日からやろう」「年があけたらやろう」と思っていると
結局出来ないことが多いような気がします。

季節の感覚が少なくなった現在、衣替えも、食品が初めて
店頭に並ぶ日も、まちまちになってしまって、
身の回りのものでそろって初めてを楽しむという感覚は
だいぶ薄れてしまったようですが、だからこそ
暦の上でみんなでいっせいにということをより楽しむように
なっているのではないのでしょうか。

そういえば、CDのミリオンヒットの現象、テレビ視聴率のおばけ番組の
減少など、個人の趣向は多種多様になってきていますね。
Commented by watari41 at 2005-01-07 10:54 x
 stafy77さんコメントをありがとうございます。時は連続した流れなのに、そこに区切りをつけて「初」を演出しているわけですよね。初物は高く売れるので、一日でも早く売り出そうとして365日、食品からは結局、季節感がなくなってしまったのですね。暦の初だけが最後まで残ったものですね。今年の初詣が史上最高というのも、そんなところからでしょうかね。だが、わが東北地方は寒さと雪で昨年と比べて人出は大幅に減少しました。何が何でもということではなくその時の気分でということで初詣もそんな感覚でしょうか。
by watari41 | 2005-01-02 13:22 | Comments(2)