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余日録


by watari41

女性宮家

 現代の一夫一妻制度のもとでは、男系男子を永続して継承するなどとは、元々無理なことである。
近隣には、親子二代共に婿取りだという家もある。男女が生まれる確率からすれば当然にそんなことはあり得る。

 女性宮家を創出したところで、そこから天皇を出すわけには行かないのだから、あまり意味のないようなことに思えるが何故唐突にそんなことが出てきたのであろうか。

 昔は門跡尼寺というのがあった。格式の高い寺として皇族の娘さんがそこを継ぐことが慣例化していた。現代ではそんなこともなくなった。一般人に嫁ぐ。相手が元皇族とか公務員などの場合はまだしも、民間会社勤務の方だと生活習慣が全く異なるので大変なことになってしまう。

 私と同世代の方だった。明治維新に活躍した方の曾孫で、有名な金属メーカーに勤務していたサラリーマンが元皇族の娘さんと結婚して週刊誌などでも話題になったことを回想している。
しかし長くは続かなかった。酒を飲んで遅く帰る、同僚を連れてきて騒ぐなどのことがあったのだろう。一般サラリーマンからすればごく当たり前のことも、元皇族からすれば異次元の世界に入り込んだみたいに感じたのだろう。結局は離婚してしまった。

 現在の若い皇族はほとんどが女性である。その幸福を考える時に、宮家創設があっても良いのだろうかと私なりに思ったものである。

 天皇家は歴代に渡り、男系男子を継続しているが、それは天皇に側室がいたからに他ならない。
 近世でも明治・大正天皇もそんな生まれである。大正天皇の母親は、柳沢愛子さんという方で、この時代になるとさすがに憚れるということで、生母は公にでることはなくひっそりと暮らして世を去った。
 昭和天皇もまた子供に女子が続いたので、側近が密かにお元気なうちにと、名家の女子を勧めたそうだが、英国行きを経験した昭和天皇は断った。そうこうしているうちに皇太子(平成天皇)が生まれた。

 徳川幕府でも男系男子には苦労しており、8代将軍吉宗は御三卿というのを創設した。いわば徳川将軍のスペアとして存在した。最後の将軍慶喜はその一橋家から出ている。

 では、天皇家はどうなるのだろうか。おそらくは、その頃には不謹慎なことだが生殖技術が発達して問題は解決されるのだろうと考えている。鈴木雅洲先生の開発した生殖技術も岩沼市に開業した当時は特殊なものだったが今やすっかり普及した。倫理上の問題は後からついてきた。
Commented by クオリア at 2012-01-24 07:38 x
医療技術が発達は倫理問題はきえてしまったようですね。
ただ怖いのは・・将来異常な人間が出現するのではと危惧いたします。神の領域の気がします。
Commented by watari41 at 2012-01-24 09:51 x
自在に人間を産める時代の到来なんですね。女性国会議員がそんなことをやってます。

画面の中のバーチャル人間。感情と意思を持ったロボット人間。人間そのもを作る人間。
世の中の考え方が根本から変わるのかもしれません。
by watari41 | 2012-01-21 20:06 | Comments(2)