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余日録


by watari41

謎の物質

 NHKで二度の放送があった。科学番組とクローズアップ現代である。宇宙の80%を占める物質がまだわからないというのだ。そんな馬鹿なことがと思ったのだが、まだまだ解明されていないことが多いようだ。
 物理の世界は最初に理論ができて、こういう物があるはずだという理屈ができて、その現物が後で発見されるという過程をたどる。湯川博士の中間子もそんなことだった。

 宇宙の大部分を占める謎の物質とは素粒子なのだという。平均的には1ℓに1個が存在する程度らしい。地球上では問題ともならない数字であるが、広大な真空空間と思われていた宇宙にそれらがあるとしたら、その総量は莫大なものとなるのだろう。
 謎の物質は80年ほど前に予測されていて、現代数学が高度な算式を使って、より具体的な姿を、みせていた。世界の研究期間は、その現物を捉えようとかなり前から動いている。

 日本での観測は10月1日から始まるそうだ。それがテレビで紹介された理由でもあるようだ。日本の装置は精巧なもので、稼動と同時に歴史的発見があるのではないかと期待されている。

 No2、では駄目なのですかという大臣の発言がすっかり注目を浴びてしまった。そういう発想もあるのかと、驚いてしまったが科学の世界にはありえない。No2商法というのは、実業界にはありえるかもしれない。巨大家電メーカーが常にそんなことを言われ続けたことを回想している。

 かのアインシュタインが、その謎の物質を無視したことは、生涯最大の失敗であったと嘆いていたそうだ。
 謎の物質は、暗黒物質と呼ばれているが、その中味がはっきりすると、宇宙の終末が見えてくるのだというから面白い。我々の実生活には何ら関係のないことながら、日本の観測装置の稼動をワクワクして見守っているのである。

Commented by moai at 2010-09-25 09:01 x
テレビ番組見ました。ほとんどその意味が判らなかったのですがwatariさんの言葉で解説されると改めて日本はその分野ではすごいことをしているんだと思います。
昨今のかの国との国際関係、円高、失業と閉塞感の中,この分野で日本の存在を示してもらいたいと、感情論になってきました。
NO2発言は世の中には技術開発というものの意味がわかるグループとそうでないグループがいると言うことですね。
Commented by watari at 2010-09-25 14:51 x
 微量の測定に日本は強いんですね。今回の測定も、不活性ガスのキセノンに、未知の素粒子が衝突して発する、わずかな光を分析して、どんな成分かを検出しようとしてるんですね。
科学分野での存在感をぜひ示してほしいものです。moaiさん、コメントをありがとうございます。
Commented by クオリア at 2010-09-26 10:48 x
私も視聴いたしましたがアインシュタインの頭脳は神のごとく感じますね。未知の物質を数式に残しておけばよかったのにと 日本の頭脳は科学・医療部門で世界一ですね。IPS細胞はノーベル賞確実と言われていますし宇宙の暗黒エネルギーを日本の装置で観測できたら宇宙の解明が大きく進みますね 反面政治家の頭脳はなんたることでしょう
Commented by watari at 2010-09-26 19:32 x
 物理・科学には国家の基礎的素養とでもいうのでしょうか、そんなものが関係しているように感じております。
韓国の細胞でのノーベル賞候補がコケてしまった事件がありましたが、まだ研究の歴史が足りなかったんだと考えたことがありました。
国家の研究機関だけではなくて、民間会社の果たす役割も大きいのですね。島津とかタケダ理研とかすごいものがあると思ってました。クオリアさん、コメントをありがとうございました。
Commented by michiko at 2010-09-26 21:00 x
この世の中には解明されないこと、想像や空想、仮定などだど 証明されないものが多いのですよね。
自然の研究が進み、気象が予測される現代になっても
神々に祈りを捧げる村のお祭りや行事は日本人として大切に子孫に守り伝えていきたいものです。



Commented by watari41 at 2010-09-27 20:09
 神々に祈りをささげる。この科学技術の時代に、初詣の人出は何なんだろうと思うことがあります。伝統行事なんですね。我が町内会にも氏神様があります。信仰とは別の意味なんでしょうが、行事が継続されております。michikoさん、コメントをありがとうございます。
by watari41 | 2010-09-23 16:28 | Comments(6)