<   2017年 07月 ( 3 )   > この月の画像一覧

伊達な旅

 壇蜜さんは、セクシアルな女優としてつとに有名である。表題の宮城県が制作した夏の観光PR動画Youtubeに出演して、大きな話題を呼んでいる。
 村井宮城県知事も浦島太郎で共演する「竜宮城」ならぬ「涼宮城」として、伊達政宗生誕450年を記念して涼を求める観光客を呼び込もうという企画である。

 大反響の理由は、動画の出来栄えが良かったからではない。間のびした愚作なのだがエロチックさが受けたのである。村井知事は大根役者そのものだが、壇蜜さんを起用した意図が成功したのである。
 男子がみても、どうということはないのであるが、インテリアルな女性がみると不快感ありということにあるのだろう。宮城県の「品位」を落とすものだと仙台市議団が申し入れ、奥山市長が記者会見を開くまでに至った。だが動画を取り消すか否かは知事に権限のあることなので、市長は異議を申し上げるのみだということだった。

 エロティカルな表現がどこまで許されるかは、古くて新しい課題でもある。
 50年も前にテレビで製薬会社が精力剤のコマーシャルを出した。画面で中年男が「俺も歳をとったもんだと言う、それに奥さんが、私だけが知っている事よ」という。たったそれだけであるが、クレームがついて取り下げられた。

 同じころ、私は入社して間もなくだったが、まだ海外旅行が珍しかった頃に、会社幹部が海外研修旅行団に参加して帰国の時に、お土産にとエロ本を大量にカバンに詰め込んできたが、羽田空港で取り押さえられた。身元保証人を求められ、自宅連絡するわけにもゆかず、その部下がお迎えに行ったことがある。あまりに量が多すぎたので業者と間違えられたらしい。白髪のジェントルマンだったが人は外見によらずということなのだろう。

 現代の感覚からすると、村井知事は問題なしという判断をしたに違いない。大成功とニンマリしているに違いないが、Youtubeの再生回数と、宮城県への訪問客とは必ずしも比例しないことだけは確かである。

 

[PR]
by watari41 | 2017-07-20 17:27 | Comments(2)

IS崩壊

 第三次世界大戦が起るとすれば、中東地域だと言われたのは、もう50年も前のことである。
 ずっと不安定な状況が続いてきた。戦闘状態にあったわけである。
 世界大戦にならなかったのは幸いである。しかし中東地域は長く続いた戦争で見るも無残に疲弊した。

 中東を不安定にさせたのは西欧諸国で、なかでもアメリカの兵器産業だったとされる。
 かつてアイゼンハワー大統領が引退する時に、軍需と産業が一体化した産軍複合化が心配されると言っていたが、現実のものとなっている。兵器産業が戦争を続けてきたともされる。広い意味では先進国の経済を中東諸国の犠牲のもとに引っ張ってきたのかもしれない。

 「IS」という都合の良いものが出て来た。必要上、作られたものなのかもしれない。
 アメリカは、かつて自分の味方に引き入れたものを敵に回して戦争をしているお人良しだとも言われ、我々も信じた。イラクのサダムフセイン大統領がそうだった。かつてのフセインさんは盟友だったはずだ。オサマビンラディンも同様だった。それらを相手に大規模で何年にも渡る戦争が続いた。兵器産業は大いに潤ったはずだ。
 アラブの春とされるものも同様だったが短期戦に終わってしまった。
 シリアは中東の争乱を横目に長らく平穏を保てきた。高校の同級生で定年後にシリアでシニアボランティアを数年間やってきたものがいた。平和時のシリアである。同窓会で、あそこがそんな状態になるなんて信じられないと言う。

 お互いを本気で戦わせる仕掛けを作ったのであろう。アラーの神が都合の良いように扱われたのだと思う。「IS」が最終的に勝ち残るようでは、先進国が困るので出来レースみたいな感じもしているが、たくさんの戦争の種をまだまだ残してきているようだ。

[PR]
by watari41 | 2017-07-13 17:02 | Comments(0)

選挙の風

 東京の都議会議員選挙で、小池百合子知事が旋風を巻き起こした。
 その前には、小泉さんも同様にブームを起こしている。
 メディアでは「風」と呼んでいるが、一種の「はやり熱」みたいなものだろうと思っている。
 多くの人が感染してしまう。
 では感染源は何だろうかというと「テレビ」に他ならない。テレビを見ていない人には感染しない。新聞には、それほどの感染力はもはやない。
 NHKではなく民放に多大な感染力が多くあるのだと考えている。面白おかしく伝えるべく、芸能人や解説者を招いている。いやがおうでも感染してしまうことになる。
 テレビの出始め頃に評論家の「大宅壮一」さんが評した一億総白痴化現象が止まらないのだと思っている。60年も前に見事な予言をしたものだと思う。

 「風」とは空気の移動である。その空気は作られる。
 物理的な空気でないことはいうまでもない。
 小さくは、その場の空気、会社の空気、地域の空気などいろいろある。空気を読むのが大変なことはよく知られている。その空気というのはなかなか移動しない。人から人へと伝わりはするが、移動範囲は限られる。したがって通常は「風」を巻き起こすことなどは極めて難事である。
 それが、選挙ともなると簡単に起きてしまうのだら不思議と言わざるを得ない。
 人から伝わるのではなく、テレビが伝えてくれるのである。一対一なのだが、実際には一対無数なのである。とんでもない風を送ってよこす。

 感染力の強い菌がばら撒かれる、あっという間に広がる。日本人は免疫力が極めて弱い。風邪に強くするにはインフルエンザなどと同様に予めワクチンが必要とだとさえいえる。そのワクチンとはメディアリテラシー(情報識別能力)である。
 しかし大衆をめくら同然にするというのが、権力者の願いでもある。戦前の大本営発表もそんな上に成立した。日本人の内実は何も変わってはいない。
 風を起こすノウハウも、その筋には徐々に蓄積されているようだ。これからも何度か「風」が吹くことであろう。

[PR]
by watari41 | 2017-07-07 12:57 | Comments(0)