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石原都知事辞任劇

 石原さんは小説家なのであり、政治家ではないのだと改めて思った。現職大臣や経団連会長を徹底的にこき下ろして、すっきりとはしたであろうが、政治的敗北を宣言したようなものである。
 以前には国会議員を25年も勤めて何ら為すところなく辞任したことがあった。青嵐会という右派思想を持つ方々が集まり暴れてはいたが、国家的に大きな影響を与えることはなく、敗北感にとらわれた末の辞任であったのだろう。

 小説家が政治的妄想を起こして極端な行動に走った三島由紀夫の例がある。文学的帰結だとの解説がなされて腑に落ちなかったことを回想しているが、当時の我々一般人の感覚とは大きくずれたものであった。

 石原都知事の考えに共鳴する方々は少なからずいるようであるが、全体的なウネリまでには到底至らないはずである。
 だからといって、現状の日本のシステムに満足している人もこれまた少ない。都知事は何ども國の壁にはね返されてしまったようだが、我々国民だって同様な感じを抱いている。絶対的多数を得た政権も、これまた國の壁にはね返されているのだからおかしなことである。

 國の壁というか日本のシステムは明治維新によって生成された。敗戦時にこれがバラバラにされるチャンスだったのだろうが、GHQは日本の統治上都合が良いとして手をつけなかったので、今やビクともしない岩盤となっている。一人の小説家の手におえるようなものではなくなってきている。

 このシステムの崩壊には、再度の日本デフォルトが必要なのではないかとさえ思えてくる。それは経済恐慌によって起こる可能性が指摘されている。
 出来上がったシステムは必ず崩壊する。中国というシステムも早晩持たないことは温首相の一族に2000億円が入ったとか、鉄道大臣にも同額の汚職があったとか、崩壊のキザシなのであろう。

 日本が自前の政治力で、地方に分権するとか現状改革ができるのかどうか、怪しいものだとは誰もが感じている。大阪維新の会に一時的な熱狂があったが、ほとんど冷めてしまった。

 デフォルトを望むものではもちろんない。自民党も岩盤の一部そのものでしかない。都知事が後を託すと言われた猪瀬さんは、小説家ではないが日本システムの欠陥を見事に抉り出した著作がありなるほどとそれを読んだことを回想している。道路公団の問題時にも、他の委員が辞任してしまう中で見事な政治力を発揮したことを覚えている。首都において実務政治能力の見本みたいなものを見せてほしい。それがさらに国政に展開されることを期待している。
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by watari41 | 2012-10-27 17:21 | Comments(4)

伝聞

 いつの時代にも情報が正確に事実通りに伝わることは難しいようだ。
先日(10月18日)、町内で大正9年生まれ92歳の方の「私の戦争体験」という講演を聞いた。この方は高射砲隊に所属していたそうで、驚いたのは一門の高射砲には12名(弾運び・射手・・・)もの要員が必要だったそうである。

 いろんな方々の戦争体験記があるが、実際に体験したものではなく伝聞によるものも多く、それが実に当てにならないものであることを身をもって経験したというのである。
 戦争の初期段階では、敵の航空機を撃ち落とすこともあり、その残骸が空中で広範囲に細かく砕けて飛び散り目の前にもパラパラと落ちてきた。その中に人間の「指」が一本あり12名の高射砲要員全員がそれを確認した。
 ところが、上部から報道機関に伝わったのは「腕」が一本落ちてきたというようになったそうで、大勢の人が駆け付けてきて、写真を撮る人もいたのだが、現場ではそんな指は気持ちが悪いので、ゴミと一緒に捨ててしまい現物は結局確認できなかったというのである。
 撃墜数についても、大本営発表ではなくても、戦場観測員がいるので実数なのだが、どの高射砲の弾が当たったのかはわからないので、それぞれの部隊の手柄とされ、公式発表は部隊数を掛け算した撃墜数になってしまうのだとか。

 そんな回想談義をして、ご自信の体験があるので戦記物にも3つのタイプがあるのだという。
 ①売らんがための戦場記
 ②左翼的思想による非戦的概念が強く出過ぎたもの
 ③右翼的思想による皇軍かく戦えりというようなもの

 事実に基づくとは言っても、個人の体験は局所的なことに限られるはずで、おお方は伝聞によるあやふやな話とか思想的バイアスがかかったものや自慢話などもいかに多いのかが印象に残った。公式記録だとするものにも、そんなことがあるのだろう。

 3.11についても同様なことがあるはずだ。あれだけの広範囲に渡る被災なのだから、原発も含めて伝聞によらない現場にいた方々の事実を残したいものである。
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by watari41 | 2012-10-22 20:44 | Comments(2)

人造人間

 ips細胞をできる限りわかりやすく解説しようと、テレビ・新聞は頑張っておられるが、私などにはどうしてもわからない。生命科学の基礎知識がないのだからやむを得ないのだろう。わかったつもりにならないと先へは進めない。

 つまるところ、人造人間だって可能ですよというように解釈している。
 ノーベル賞の歴史の中でも、人類に与えるインパクトとしては、アインシュタインの相対性原理と双璧をなすようなものになるのではないかと思っている。片や物理学、こなた生命学である。

 山中教授もおっしゃるように倫理上の問題が多々でてくるはずだ。人間の倫理感覚が進歩しているとはとても思えないからだ。現代の我々も江戸時代の人々も、同様な倫理感覚だったものと考えている。

 倫理感覚のあやふやな人間が、次々と登場する最先端の科学を使って世界を動かす。
 原子爆弾投下の決断などできるわけがないのだがそれをやってしまう。物理の真理探求がそこまで行き着いた先例である。

 今度の細胞も、もともとは人の命を救うのが目的であり、これから多くの病人が助かるのは間違いない。生命の真理に近づきつつあるようだ。

 人間そのものが人工的に作られるようになったらどうなるのだろうか。SF(空想科学)のなかでも最たるものだと思っていたことを回想している。

 完璧なる作られた人間、それはどういうものか想像もできないが、その第一歩を踏み出したことになるのだろう。広い宇宙には、既に到達している惑星があるかもしれないと考えると愉快である。
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by watari41 | 2012-10-14 12:48 | Comments(4)

肝臓寿命

 先日、役場の保健課職員二人の訪問を受けた。何事かと思ったら検診結果に異常あり、その通知であるとのこと。ありていに言えば、肝臓の寿命を迎えましたということである。かねてより覚悟はしていたが、享年72歳である。まだ医者からの診断書はいただいてないが、酒を飲むわけにはいかなくなった。

 何十年間もガンマGTPの数値は上限をはるかにオーバーしていたが、今度は肝臓本体の機能を示すGAPという数値が急上昇した。これはもはやいけませんということである。長年の酷使に耐えていただいたことを感謝するしかない。

 祖父も同様な年齢だった。60年も前のことである。それでも飲み続けて旅立ったことを回想している。同じ年齢で発症するDNAでもあるのだろうか。
 肝臓に限らず、その他の内蔵にも問題があり、検診数値の悪いことおびただしい。田舎の役場なので、危ない人には、一軒づつ訪問してくれる。都会でそうはいかないであろう。感謝するしかない。

 大震災もこたえた。多くの人が亡くなった。通常のお年寄りの葬儀とは異なり、周囲の方々もつらい思いをしている人が多い。私もまた大いにストレスを感じている。まだ一年半しか経過していない。月日の過ぎるのが遅い。

 かつて職場の同僚で肝臓を悪くした男の弔辞を読んだこともある。糖尿病同様に現代病であるのかもしれない。
 沈黙の臓器とも言われる肝臓である。しばらくぶりに盃ひとつを口にしたら、気分が悪くなり、心臓がハカハカした。死人にムチ打つようなことをしたのかもしれない。医者に行けば、肝硬変とかそんな病名を耳にすることになるのだろう。
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by watari41 | 2012-10-07 15:37 | Comments(4)