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竹島

 小さな領土問題が、熱狂的とも言える国民的関心事項になってしまうのは、近代国家における人間の弱点であり大きな欠陥でもあると思っている。人類の宿命なのかもしれない。
 良く言えば健全なナショナリズムの発露なのかもしれないが、あまりにも政治的に利用されすぎている。日本海に浮かぶ小島が欲しいのだったらくれてやったらいいと思う。(こんな極論は怒られるかもしれないが)日韓関係のギクシャクの方が問題だと考えている。

 アルゼンチン沖にフォークランド諸島という英国領がある。1982年アルゼンチンの軍事政権が占領したことで武力紛争が起きたのは記憶に新しい。もともとイギリス固有の領土などであるはずがないのだが英国人が多数住んでいた。。
 政権運営に行き詰ったアルゼンチン政府が国民的興奮を煽るために武力行動にでたのである。
 だが戦力に劣るアルゼンチンは、イギリス軍に敗北した。これを指揮したサッチャー首相は政治権力を一気に高めた。武力介入に英国民の熱狂的な支持があった。だが両国には多大な戦死者がでたのである。

 ロシアのメドベージェフ首相もそんなことを意識している。モスクワから見たら、最果ての地でしかない国後・択捉島まで、はるばるとやって来る。ロシアで報道され、日本を刺激することが政治的影響力を増大し国民的支持を得る早道なのである。ロシアは島の占領が第二次大戦の戦果であると主張している。
 昭和20年日本の終戦決定が、ほんの数日早ければこんなことにはなっていない。ロシアに譲るべきことは何もないことは言うまでもない。

 しかし、韓国に対しては後ろめたいことが沢山ある。18世紀末からの半世紀以上に渡り、日本は朝鮮半島を蹂躙した。近代国家成立が遅れた朝鮮に対して宮廷に押し入り皇后を虐殺したり無茶苦茶の限りを尽くした。日韓併合、すなわち植民地化後、特に第二次大戦中に多くの人が日本に連行され強制労働させられ多数の人々が死亡している。
 我が町にも、そんな現場があって貴重な写真やお寺の記録も残っている。タコ部屋の劣悪な環境は疫病を発生させ、戦後の当町伝染病発生の源ともなっている。私などにもかすかな記憶が残ることを回想している。韓国とは再度、事を構えてほしくないのである。歴史として過去の出来事とするにはまだ時間が短すぎる。

 1840年のアヘン戦争で中国人は英国への恨みつらみがあるのだろうがこれはもう歴史である。歴史となるには百年以上の期間が必要なのだろう。マレーシアのマハティール首相は戦後の貢献度からして日本はもう謝る必要はないのではという親日的発言をされたが、百年以上の謝罪姿勢が必要なのだろうと思う。
 野田首相や玄葉外相はまだ生まれてもいない昔の問題である。韓国は既に竹島に過熱気味であるようだ。日本人として譲るべきは譲り、冷静な解決策を模索してほしいものだ。
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by watari41 | 2012-08-27 14:46 | Comments(4)

年金生活者

 地元新聞社・その販売店が編集し無料で配布している「WISDOM」(ウイズダム)という30頁ほどの小冊子がある。その特集記事に「15万円の年金で楽しく暮らす方法」というのがあった。余計なお世話だと思いながら読み始めたがしかし現実はこれに近い。

 「節約する前に、まずプランを練ろう」というご教示である。そのプランとは年金収入の10%である1.5万円を不時の支出に備えて特別積立金としなさいというのである。お説ごもっともなことである。
 最大の支出は、食費で3万円、次いで電気・ガス・水道・電話・新聞などの固定費で2万円。同額で社会保険料が必要である。交際費が一万円。同額で医療費、夫と妻それぞれの小遣い。レジャー費用に5千円。同額で教養娯楽費、被服費、日用品、雑費がある。これらを合計すると15万円となる。

 ありがたいプランを提示していただいたが、果たししてこれで楽しい生活が可能だろうか?

 固定資産税・年払い保険料・自動車税、車検などは合計で年間30万円とみて、過去の貯金から取り崩したらいかがでしょうかというものである。これまたごもっともなお話である。
 預金を取り崩したくなかったら、節約をさらに徹底したらどうでしょうかというものだ。預金というのもあるようでないものだ。私の通帳のひとつは、週刊誌が伝える小林幸子さんの金額でしかない。

 食費だってギリギリであろう。20年以上も前だったが、我が家の家計が最も苦しい時があった。3人の子供がそれぞれに学生だった。内2人は遠方の大学、加えて私の単身赴任が加わった。5人家族が4世帯になった。なんともならず亡くなった妻は借金で凌いだ。我々も努力すべく、3人が偶然にもそれぞれに本屋で手に取っていたのが、なんと月に一万円の食費で生活する方法という本だったことを回想している。内容は干物を中心としたものだった。水に浸すだけで食べられる。

 楽しくないなどと言っていられなかったのである。個人レベルでは我慢に我慢を重ねるが、国のレベルでは我慢できなくなる。国家予算でも同様に無理に無理をしなければならないはずだが、そのようなシステムにはなっていない。
 40兆円の歳入しかないのなら、苦しくともその範囲内で支出予算を組むべきなのだが、何十年も借金を繰り返し積み上がっている。個人ではそうはゆかず退職金でこれを支払い精算するのである。
 国家の一括支払いは超インフレに頼るしかないとも言われているが。そうなんだろうか。
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by watari41 | 2012-08-22 20:48 | Comments(5)

プロメティウスの罠

 標題は朝日新聞が福島原発事故を取材した特集連載記事である。私は購読していないので、それをまとめた単行本を読んだ。
 原発事故は、これまでも散々に言われてきたが、我々に公開されていなかった情報が極めて多い。事実はこれまでも綱渡りみたいな運転をやってきていたことがわかる。使用済み核燃料の処理も高速増殖炉「もんじゅ」に期待をかけて膨大な資金を使っているが、結果を出していない。夢のような技術で、欧米では撤退している。理論核物理学では最先端をゆく日本であるが、膨大なエネルギーを生み出す核の制御には、現代科学をもってしても不可能な感じがしてならない。青森県で進められている核燃料廃棄物のガラス固形化にも何度か失敗している。

 核融合という話も世紀には話題だった。長期計画だと今頃は実証炉の段階だと思うが、その後何らの話も聞いたことがない。現代技術は前かなり進歩したとはいえ、まだまだそんなことをやれる実力はないのだろう。 在職中に核融合のJT60(日本のトカマク炉)なる言葉を何ども聞いたことを回想している。その実験品の末端を手がけたこともあった。

 我々が知っている一般的な事故というのは、それを契機として技術改良を加えて、より良いものにしてゆくというストーリーなのだが、原発事故はそれら常識的考えを遥かに凌駕してしまうものである。何よりも事故の真相究明が行えない。現場に立ち入ることができないからである。

 事故調査委員会がいくつもできたが、明確な結論には至っていない。人災だと言い切るのがせい一杯なのである。

 8月15日に「終戦」というNHK特集TVを見たが、信じがたいようなことだった。ソ連の参戦情報をかなり前の段階で陸軍が掴んでいながら、公表されずスターリンに和平仲介を頼むということに賛成しているのだから、戦死者からみたら、虐殺されたと同じようなことだ。終戦直近3ケ月間の死者60万人にも及ぶ。近衛元首相はソ連への特使に予定されていたのだからピエロみたいなものだ。和平派と見られていた岩手県の米内海相も、最後には通俗的な考えに支配されて終わってしまう。

 阿南陸軍大臣は終戦日に自決する覚悟があるんだから、何でソ連は駄目だと言わなかったのだろうか。これは現代だからこそ言えることで、当時の陸軍組織では例え死を覚悟しても言えなかったのだろう。
 本音は別にして、最後まで本土決戦を唱えていたのである。番組を見ていて原発事故経緯と重なることが多く複雑な思いを持った。

 原発の再稼働をヒヤヒヤしながら見ている。発電量の50%を原発にしてしまった関西電力には選択肢がなかったのだろうが、戦争に突っ込む陸軍みたいなものだ。十万年に一度の活断層が直下にあるらしいが、その確率から外れることを願うばかりである。
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by watari41 | 2012-08-17 20:52 | Comments(2)

終戦記念日

 8月15日が近づくと、毎年特集番組が放送される。今年は67回目の記念日になる。何故あんな戦争を始めたのかという疑問の回答はいまだに出ていない。この時代をテーマに作家活動している保坂正康さんが書いた「昭和史7つの謎」という著作がある。これによると5.15事件(犬養首相暗殺)が発端となって日本がおかしくなっていったのだという。時代が動く時には政治に不満を持った何かのキッカケがある。
 戦国時代、明治維新と並んで、太平洋戦争は、日本史時代小説の格好のテーマになってゆくのだろう。
 本書で、もう一つ興味を抱いたのは、昭和天皇とマッカーサーの会談のことである。通訳を努めたのは奥村さんという外務省の方である。天皇の言葉をマッカーサーが理解しやすようにということもあったのだろう、「一切の責任は私にある」という文言を通訳した。米国の補佐官がメモしているから間違いはないようだ。マッカーサが感動したという一節である。一方で奥村さんは、誰から見られてもよい自分のメモ帳には、マッカーサーの言葉として「本日は陛下の行幸を賜り光栄です」とあるそうだ。そんなバカことを言うはずはない。
 奥村通訳官が一世一代の芝居をしたのだという。天皇が直接にそんな文言を発することは考えられず、日 本人は誰もいなかったのだから、当然にありえることだと解釈されている。

 近著では森村誠一さんの「南十字星の誓い」を読み始めた。シンガポール占領時の出来事である。
 開戦の直前に外務省の若い女子職員が情報収集の為にシンガポールへ派遣された。彼女はあることから日本の占領下において、現地の植物園や博物館などの文化財を英国人や現地人と共に守りぬく活動をするのである。戦記ものにはない面白さがある。
 物語では占領直後に山下奉文大将のもとで、辻政信参謀が立案した在留中国人の虐殺が行われた。5千人から2万人とも言われる。南京大虐殺はよく知られているが、戦時中のこととはいえ一般人をかくも無残に殺せたものだ。物語のひとコマではあるが印象に残る。辻参謀は戦後に「潜行三千里」という著作で、戦時下の東南アジアのことを著し評判を得て国会議員にも当選した。その後再び現地の情勢を探るということで、出かけていったのだが、そのまま行方不明になったことを回想している。現地人に見つかれば当然のことながら処刑されているのだろう。
 物語では、シンガポールに派遣された女性の孫が、当時の関係者を訪ね歩き、ドキュメンタリー風にまとめた構成としいる。登場人物は実名で出てくる。尾張の徳川候爵等など。
 もうひとつの戦中記録を読むような感じがしている。
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by watari41 | 2012-08-12 12:07 | Comments(2)

七夕驟雨

 仙台七夕初日の6日昼過ぎ、一天にわかにかき曇り、夕方のごとき暗さとなり、ひんやりした風がきた。これはくるなと思った。まもなくザーときた。
 どうして、七夕には雨が降るのか不思議でならない。空の神の采配なのか。子供の頃から雨のない七夕は珍らしかったことを回想している。
 今朝は、全てを洗い流したかのように爽やかだ。標高200m足らずの阿武隈山脈の峯から霧がすこしづつ消えてゆく。山頂に立つ、ドコモの赤いアンテナ鉄塔が姿を現す。年に何回かの清々しい光景を見ることができた。その中を、白鷺が数十羽飛び交っている。まだ巣立ったばかりのようで小さい鷺だ。

 津波の被害者は人間だけではなくて、鳥も同様なのだ。かつては海岸近くの森を住処にしていたものが、市街地に引っ越してきた。我が家から直線で400mほどの木立の残る場所である。
 住み心地が良いのであろう、今年は大繁殖を遂げたようなのだ。街中の2階屋からは、どこでも観察できる。町内の老婦人は生きている間にこんな光景を見られるとは思わなかったと双眼鏡を手にしている。

 我がまちの田園地帯に昔から鷺屋と呼ばれる16軒の集落がある。文字通り鷺の生息地なのである。屋敷のイグネには、木の緑が白に染まるほどに鷺が集まる。そのうちにこの街中の森も白に染まるのだろう。

 我が町のガレキ処理は、順調すぎる程に進んでいる。5日(日)に写真を撮りに行ったらお休みしている。365日24時間の稼働だとばかり思っていた。余裕が出てきたのだろうか。門番が一人いた。冷房の効いた車の中からでてきた。立ち入りは一切駄目ですと冷たく拒否された。真面目な守衛さんなのだ。
 ガレキ処理・焼却設備の巨大さからして、相当な余裕率を持って計算しているのだと思っていたが、その通りである。
 石巻のガレキが北九州市のご好意で、進むかと思ったのだが、思わぬ反対で進捗していない。我が町では10万トンを引き受けましょうと今朝の新聞(7日)にあった。
 各市町村毎に担当ゼネコンが異なるので焼脚方式もちがう。我がま町は大林組日立造船の焼却炉、山元町ではフジタ組のロータリーキルン方式である。

 そんなのを眺めながら、復興高速道路が山元町と相馬市の間で急ピッチで進められているが、そこには埋蔵文化財が沢山眠っている。20箇所以上にもおよぶ。4千年前の縄文時代の住宅跡から、江戸時代の製鉄所跡まで、急いで調査する必要があり全国から専門家が集められている。猛暑の中をご苦労なことである。
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by watari41 | 2012-08-07 09:19 | Comments(4)

Facebook怖し

 饅頭怖いは江戸落語の世界。
 現代ネット社会には何があるかわからない。流行のFacebookに登録してみた。公開範囲は友達にチェックしたのだが、これでは範囲が広すぎてしまったようだ。ホットメールに登録してある方々に、ところ構わず勝手に友達案内を出してくれるのである。
 しばらくメールしなかった男から、あんたの顔写真付きでFacebookがきたが、どういうことだ。あんたの意思なのかというような返信である。こんなのが沢山きた。いちいちお詫びのメールを差し上げた。
 中には、あんたが元気でいるのがわかったよ、などのメールのあったが、総体としては困ったものだった。騒動も一段落した。
 その友達はまた別の友達へと、停めどなくFacebookが拡散していく。あんたが発端だなどと言われたこともある。
 すなわち、ねずみ算式なので、会員数一千万人などと言われても、あっという間に達成される数字なのであろう。
 顔写真付きなので、良い面もあれば、困ることもある。私の顔写真はどう写しても氏名手配犯人みたいにしかならない。
 私などの年齢になると、もう隠しだてするようなことは何も無くなってしまった。何も無いことがむしろ秘密なのかもしれない。
 Facebookとホットメイル(ms社)は、本来別の会社なのだが、Facebookにすっかり侵食され中身を奪われてしまっているかのようだ。これを逆手にとって次のOSであるWindows8には、ディスクトップから直ちにFacebookに触れられるようになっているみたいだ。
 また、Facebook担当者からは頻繁にメルマガが送られてくる。儲け話である。新たなオレ詐欺みたいな感じもするものだ。そのままにしてある。そうそうこの世の中にうまい話などあるわけはないというのが私の回想でもある。
 さすがに、今日はアメリカの話だが、Facebookに真実を記載していない人々は25%を超えたとの記事があった。この数字は上昇を続けているという。これは本当のことだろう。
 Facebook社は、最良のタイミングを捉えて市場公開に踏み切っている。さすがである。
 朝日新聞では、5月5日前後の生活蘭にFacebookの当たり障りのない記事を載せているが、これも日本でのブームのきっかけを成したのかもしれない。
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by watari41 | 2012-08-01 17:03 | Comments(0)