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夢をあきらめない

 大震災で被災した我が町には、八代亜紀さんをはじめ多くの芸能人・有名人が激励に訪れてくれた。
 2012.7.28には異色の方が来られた。将棋4段の瀬川晶司さんである。アマの世界からプロになった60年ぶりの棋士として、社会的話題になったのが2004年のことである。

 「夢をあきらめない」という演題で講演され、午後からは実技指導もあった。
 囲碁・将棋のプロとは、我々から見ると天才の集団である。かつて米長元名人は二人の兄はあまり頭が良くなかったので東大に入るしかなかったという文言を発したことで知られている。その天才たちが競い合っている世界なのである。
 芸能界も同様なことなのだろう。タケシさんのお兄さんも、そんなことを言っていた。北野先生は、かつて仙台で講演された時に、並みの大学教授でしかない私がこんなふうに扱ってもらえるのは弟の七光りなんですというような話をされていた。

 そんなプロの世界は、これまた厳しい。26歳までに4段にならないと囲碁・将棋界からはお払い箱になる。瀬川さんも、そうして一旦はプロをクビになり、大学に入り直してNEC系の普通のサラリーマンになったが、肩の力が抜けてから急に将棋が強くなったのだという。
 アマチュアとして当然のことながらトップクラスになり、プロとの交流戦でも良い戦績を上げるようになって、再度プロに挑戦すべく将棋連盟に自ら嘆願書を出したそうである。時の会長が前述の米長元名人だったこともあるのだろうが、理事会で取り上げられて、採決され現役のプロ棋士6人と対戦して3勝すればプロと認めましょうということになって、それが実現したことはニュースなどでも大きく取り上げられたのでご存知の方も多いことと思う。

 「夢」とは何かとは難しいことだ。我々にはそんなものはなかったのではなかろうかと回想している。瀬川さんの父親は、私と同じ世代だが偉かったのだと思う。息子に給料で職を選んでは駄目だと常々話をしていたそうである。惜しくも故人となったそうだが、その言葉を実践した瀬川プロもこれまた偉い。
 我々の同級生では、夢を持っていたのが一人だけいた。政治家になるという夢なのである。それを実現してしまったのだからこれまた偉い。25歳の時から立候補を続け、とうとう45歳の時に県会議員になったのである。それから連続当選して、今や選挙民からもう飽きたと言われるほどに長くやっている。次回は当然ながら引退するのであろう。
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by watari41 | 2012-07-28 17:02 | Comments(4)

ノウハウ

 WBC(ワールドベースボールクラシック)への不参加を選手会長が表明した。日本人選手の取り分が少ないということだ。数字では確かにその通りである。
 しかし、これは裏から見ると、アメリカの興行ノウハウにしてやられたのである。

 日本デズニーランドなど、世界の同様施設も、アメリカの興行ノウハウに高額の料金を支払っているはずだ。オリンピックを儲かる興行にしたのもユベロスさんである。
 残念ながらアメリカには、そんなことへの一日の長がある。
 WBCを開催するに当たっては、野球に関する日本人の綿密な市場調査があったのだろうと思っている。米国の二軍選手を相手に、世界一に輝いたと大騒ぎするのを見透かされていたのだろう。また、日本での関心がきわめて高くなることから、日本企業が多額の広告費を出すだろうことも見当をつけていたのだと思われる。
 残念ながら、日本は完敗である。街の人々は、米国を相手に世界一を獲得するのだから、選手は狭量なことを言わずに参加したらどうだろうかという意見が圧倒的に多い。

 何事でもノウハウを掴むまでが大変だ。だが、一旦それを掴んでしまうと多額の収入を得ることになる。興行の世界だけではなくて、工業の世界でも似たようなものである。特許にはしにくいノウハウというのがある。
 在職の頃にセンダストという金属があった。有名な金研で昭和8年に増本量博士が発明した。後に文化勲章を得て、仙台市名誉市民ともなる人である。だがこの金属は「石」のように硬くて脆い。そのために粉(ダスト)にしかならず、仙台での発明の意味でセンダストと名づけられたのである。
 ところが、昭和50年頃に、この金属を薄板にする技術を発明した東京の小企業があったのである。当時はこの金属の需要が磁気ヘッド材料として大いに盛り上がっていた。材料製造メーカーたる当社に、この技術ノウハウを買わないかと持ちかけてきたのである。金属の塊を砥石で薄板に切断することまでは、どこでも掴んでいたが、そこから先がわからなかった。
 膨大な実験をするしかないのだが、この小企業は偶然にそれを発見したのである。それを300万円で譲ると持ちかけられた。時間との競争だったので結局はそれを買ったのである。
 砥石の粒度、回転数、冷却水の噴射角度などがノウハウだったのである。懐かしい回想である。
 アナログ時代の話でデジタルの世界は、そんな金属を必要としなくなった。
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by watari41 | 2012-07-23 19:43 | Comments(6)

人種

 齢74の男子が同じサークルで活動している。彼は会社定年後にある病院に夜勤専門で再就職して守衛をやっていたが70歳で退職となり、その病院には後釜として60歳の男子が採用されたそうである。しかし夜は寝てばかりいて使い物にならないと、再度彼に招集がかかったそうで今も勤務している。真面目なものである。何よりも彼は、その病院の薬棚にある膨大な薬品の場所を全て覚えてしまい、夜に急病で看護婦が薬を尋ねると即座に渡してやるそうで、そんなことを自慢していた。
 3.11では、海岸近くにあるその病院に出勤途中だったそうで、危うく命を拾ったということである。

 震災を契機にして、いろんな人種のいることを身をもって経験した。善人から悪人まで、まさに日本人の坩堝をみた。もともとの悪人だったのか、途中からそんなことになってしまったのか。なかなか書く事が難しい。
 ボランティアを見ていると、こういう類まれなる人種もいるんだと頭が下がってしまう。

 親鸞によると、人間の本性は悪であり、それを正すために仏法があるということになる。善人というのは本性が隠れている場合が多いのだという。何かの見返りを期待しての善行もあり、本性が見分けにくいのだとおっしゃるが、我々には見当がつかない。ボランティアは心底善人種ではないのかと思っている。

 私なども一見して真面目人間と見られているが、本性はやはり悪なのだと思うことがある。子供の頃から善行を積み重ねなさいなどと言われたことが、よし悪しは別として頭に染み付いているようだ。我々年代はそんな人が多いようだ。前述の仲間もそうである。そんなことが命を救ったのだろうか。

 本性は悪だと言われても根っからの悪人種は少ないようだ。環境が極悪人を作ってしまうこともある。何やら抹香臭い話になってしまった。いつも散歩の公園駐車場に、時々会社の名前入りのライトバンが長時間止まっている。サボり人種もいるものだと眺めながら帰ってくる。最新型のケイタイには、位置情報が常に表示されるらしく、こんな人たちにはやりにくい時代になる。
 在職の頃は、いろんなところで油を売っていたもので、そんな余裕も発想の転換には必要だなどと勝手なへ理屈をつけていたことを回想している。

大津市教育委員会事件も、全ての生徒を善人と思っていることが、そもそもの誤りなのだろう。本性は悪なのがいるんだということを改めて全国の教育委員会は思い起こすべきなのだろう。そのことが親鸞の現代に生きる教えなのだろうとも思っている。もちろん、多くの子供は悪から善人種に変わっているのだろう。
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by watari41 | 2012-07-18 21:03 | Comments(2)

ボッタクリ坊主

 先日、90歳のご老人が死去した。菩提寺はボッタクリで有名な寺なので、町内会で事前にお寺へ使者をだした。お金のないところなので、何分にもよしなにという話をしてきてもらった。
 だが提示された金額は、それならば一式50万円でいかがでしょうかとの話である。法名は4文字、それとお経の代金を含めた金額である。断るわけにはいかない。遺族はそれに葬儀会館の費用などが加わるので、喪主も困ってしまった。通夜のの教を上げに来た。坊主は丸々と太っているが。喪主は痩せこけている。
 遺族はさらに節約を迫られそうだ。親族一同で費用の工面をすることになるのだろう。今やお経を聞いてありがたがる人などはいなくなった。葬儀会館としては、お経は「式」の「間」を持たせるのに丁度よいのだとか言っていた。死者が多くなりこれからの成長業種だと言われるが困ったことだ。

 死者を見送るのにそんなにお寺にお金を払う必要があるのだろうかといつもも思うことだ。火葬とか埋葬そのものに掛かる費用はたいしたことではない。

 「国民の生活が第一」の政党ができた。昔からそんなことを政策とする政党はいくつも出来ては消えた。日常生活に必要な費用はあまりかからなくなってきているが、こんな時への蓄えが必要になってくる。昔の老人は葬式費用だとして、何がしかを残しておいたことを回想するが、今やそんな余裕のない人も多くなった。

 医療費が大変だと言われた時代もあったのだが、健康保険のきく病気の範囲内では、個人の負担は月に8万円程度で頭打ちになり、それ以上はかからない制度になっている。医療財政はピンチのようだが、我々にはありがたい。

 いっそのこと、葬祭は一律の官営にしてしまったらともおもうのだが、日本文化の根幹に関わることことなのであろうか。そうとは思えなくなってきた昨今の世情だと感じている。
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by watari41 | 2012-07-13 22:54 | Comments(8)

ヒックス粒子

 世紀の大発見といわれるが、私などの頭脳レベルでは、雲を掴むような話で、何が何だかさっぱりわからず理解できない。
 おそらくは、世界中の99.9%の人は、わからないにちがいない。大ニュースとして放送している、アナウンサーやキャスターだって、苦笑いしながらしゃべっているかのようだ。これをきちんと報道しておかなければならないメディアも大変なことだ。スイスにあるこの巨大研究施設は、かつて岩手県の北上山地が適地だとして、国際競争に名乗りを上げていたような記憶がある。仙台市が使用する全電力を一点に集中させて、莫大なエネルギーを発生させなければならないので、現在の如き節電日本では大変なことになっていただろう。それにしてもこの粒子理論を50年も前に発表していたヒックス博士は天才だ。

 芸術に限らず最先端の科学もまた、同時代の人々には理解されない。アインシュタインの相対性原理も同じような経過をたどった。その理論が発表された時には、それをまともに理解できる学者はいくらもいなかったなどと言われる。
 百年後の我々は、核のエネルギーや光が実践化されたことで、それを身近なこととして感じている。アインシュタインは仙台にも来ている。当時の一般人は男女間の相性の原理が物理的に証明発見されたのだという噂が流れたという笑い話まである。

 今回の実験結果が発表されたスイスの研究所には、世界中から一万人もの研究者が出入りしている。この結果に刺激を受けたのだろう。
 驚いた事に今も北上山地の直線加速器研究施設計画が生きていたのである(ILC)。お膝もとの岩手県の旧水沢市などが、計画の推進協議会を設立したのである。今朝(7月7日)の地元紙、ワイド東北欄を読んで驚いた。
 もともと国内での対抗地は九州の山地なのである。スイスの施設はドーナツ型であるが、更なる研究の発展には直線であるのが最も望ましい研究施設なのだと思う。

 今になってみると、最先端科学は震災後の東北復興プロジェクトには、打ってつけのものではないのだろうかと考えている。真剣に見当してほしいものだ。
 かつて在職の頃、粒子の加速器用電磁石製造現場をかいま見ていたことを回想している。
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by watari41 | 2012-07-06 09:27 | Comments(8)

消費増税

 権力者とは、庶民に課税することができるものだ。そんなことを読んだ記憶がある。野田さんは、その権力をふるったと言えよう。10%消費税が成立すると50兆円近い税金が国家に入る。

 サラリーマン時代には、随分と減税の恩恵にあずかり、年末調整で思いがけぬ大金を手にしたことなどを思い出した。まだまだ国家に余裕のあった時代を回想している。

 どこの国にも余裕がなくなった。最古文明国であるギリシャに国家崩壊の危機が訪れ、次がイタリアなのだから歴史の皮肉みたいなものだ。その次が中世に無敵艦隊を誇ったスペインなのだから、どこまでも歴史の逆つじつまが合ってしまう。

 日本の崩壊を予測した本があった。「2025年日本の死」という1994年に書かれた予測本があった。水木揚さんという、当時は日経新聞論説委員で作家でもあった方である。
 2012年日本の現状は、予測本よりもゆるやかなスピードで減速しているのだろうと考えている。円の為替レートが80円などというのは予測外のことである。通貨が強くて滅亡した国はない。
 予測本の日本崩壊最終段階では、円が500円にも値下がりするというものである。遠い将来には、そんなことがありえるのかも知れないが、現状ではまだ無縁のことである。

 消費税増税が成立すると、日本の財政は健全化に向かうので、益々、円は強くなるのではないのかと心配している。小沢さんが反対しているが、一見して正論ではあるが、過去の実績からは政局がらみとしか見られず、もはやAKB48に引っ掛けたZOHAN57とかパロディみたいな扱いを受けている。

 ギリシャもイタリアも国際社会の援助を受けて超緊縮財政に入らざるを得ず、苦難の道を歩かざるをえないだろう。我が国もいずれそうならないように、増税に頼らない緊縮策を打ち出すべきだ。
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by watari41 | 2012-07-01 16:53 | Comments(2)