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どうした管さん

 薬害エイズ問題の時、厚生大臣としての活躍ぶりを知っているものとしては、管首相はどうしたものだろうと思っている。現下の日本は問題点が多すぎて何をやればよいのか五里霧中なのだろうと思う。時に突拍子もないことを言う。首相の発言は重いと大会社が従う。
 こんな状態でよいのかと考えるが、外国の日本への評価は相対的に高い。1ドル=77円とは信じがたいほどに信頼されているのである。

 今度の月曜日(8月1日)に郷土史会の講師を依頼されたので、鎌倉から室町時代にかけてのことを調べていた。当時の都では、時代の変わり目に後醍醐天皇のクーデターで、建武の中興という時代があったことは誰でも知っている。わずかの期間で失敗したが、その天皇の言動が管首相にあまりに似ているので驚いた。
     ・朝令暮改がはなはだしい
     ・粘り腰で、人のいうことを聞く耳をもたない。
       (ついには吉野山に南朝を立てて頑張る)
     ・税金を引き上げて、財政を保とうとする。

 これは、敵方が言っているのではなくて、味方からの諌言なのだから面白い。その味方とは、東北から駆けつけている北畠顕家なのである。その傘下にわが町の領主もいた。顕家は、これらの言う事を聞かなければ、今後は応援しないと書面で送っている。
 しかし戦に利なく顕家とわが領主は、足利尊氏の配下である高師直に敗れ、現在の堺市の付近で討たれた。天皇は性懲りもなく南朝で頑張るのである。

 管首相も頑張るのかもしれない。昔からある日本人の一典型例なのだろう。明治以来このような首相をいだいたことがなかったので我々は面くらっているのかもしれない。
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by watari41 | 2011-07-29 20:32 | Comments(8)

八百長再考

 名古屋場所が終わった。
 再出発したはずの大相撲だったが、どこが変ったのだろうか。テレビで見ている範囲内では、従来と同じではないのかと思う。幕内後半戦しか見ていないので、大きな口も利けないが、何も変ってはいない。十両力士の八百長が発覚して大問題となったが、上位力士には過去に八百長がなかったのだろうか。
 双羽黒という横綱がいた。彼はこんなことを言っていた。白星を買えるんだったら、そんな楽なことはないよ、と、いう公式発言だった。それを聞いて、やはり八百長は有り得ないのかとも思ったものだった。
 しかし、大相撲のウラ・オモテを書いた本を読んだら面白いことが書いてあった。双羽黒の所属する立浪部屋は当時の親方がケチなことで有名であった。星を買ってやるなどという発想はもともとなかった部屋であるというのだ。最後には腹を立てた横綱が、オカミサンへの暴行事件を起こして廃業してしまったということなのだ。
 これとは別に、大横綱でも平幕力士から平気で星を買っていたことがあったそうだ。実力でやっても負けるのに金を払うというのだから、下位の力士にはありがたかったそうだ。
 どこまで信憑性があるのかわからないが、大相撲を気楽に眺めていれば、それでいいのだろうと思ったものである。八百長は日本人の本性とも係わっているようだ。

 時は関が原合戦の2ケ月前のことである。伊達政宗は東軍に見方するとしたが、家康はなかなか政宗を信用しない。ならばと伊達軍は、西軍の上杉領の最北端にある、現在の宮城県白石市にある城を攻めたのである。これに家康は、政宗の八百長戦の臭いを嗅いだのであろう。観戦者を送り込んだ。今井宗薫である。堺の大商人で家康とは実懇の間柄である。もちろん政宗は本気で戦い、多くの犠牲を払いながらも白石城を奪い取った。
 これで家康は、関が原の直前に、プラス40万石して百万石のお墨付けを与えるのである。だが戦い終わって、政宗へのプラスはゼロなのである。おかしな動きを察知されたからに他ならない。すなわち八百長が発覚したのだった。
 政宗もさるもの、以降は一切の策動を止め、家康の信頼を得るのである。天下取りの野望を捨てたのだった。講談みたいな話になった。八百長を広義に解釈してみた。
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by watari41 | 2011-07-24 21:20 | Comments(4)

なでしこの奇蹟

 「快挙」というよりは、なでしこの「奇蹟」だろうと思っている。
 昭和39年の東京オリンピック女子バレーの優勝と並ぶ47年ぶりの出来事だと回想している。当時は開会の前から、バレーは多くの人々に金メダルを期待されていたが、今回の女子サッカーには、まさかと思っていた。決勝の相手もバレーはソ連でサッカーがアメリカであることが面白い。
 バレーには、河西という中心選手がいた。今回は澤さんである。女子が一つのチームにまとまるのには、何時の時代にもこのような存在が必要なのだと考えている。

 監督に時代の遷移を感じたものである。バレーの大松さんは「俺についてこい」「成せばなる」ということで、こんなタイプが支持された。今回サッカーの佐々木監督はじっと見守り、的確な指示を出せる人だったようで、半世紀の時間が流れていることを回想するのである。

 話し変って男子では、ラグビーであるが、釜石製鉄所が日本選手権7連覇というこれまた奇蹟のような偉業をとげたことがあった。監督兼務で選手という松尾さんという方がいて、北の鉄人などと呼ばれていたものである。その当時に仙台に一時立ち寄って、会社で講演をしてもらったことがある。同じ金属に関連のある東北の会社ということもあったのだろう。
 話の中で一つだけ記憶にのこることがあった。チームの和というのは大事なことではあるが、行過ぎて「仲良しチーム」になってしまうと絶対に試合では勝てなくなるということだった。
 我々一般人のチームのレベルの話のことではなくて、超一流チームの話なので、なるほどと思ったものである。
 お互いが厳しく指摘しあって、究極のチームというのが出来上がるという、これは男子ならではのことだろう。ラグビーは監督がスーツを着てスタンドから見ているのである。

 女子のチームワークについては、男子たる私には概念的なことしかわからないが、それなりの心理的つながりが重要なのだろうと思う。

 半世紀前の女子バレーのことは、今や話題にのぼることも少なくなった。これからの半世紀、今回のサッカー優勝者の方々のことはどうように語られてゆくのだろうか。
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by watari41 | 2011-07-19 17:06 | Comments(10)

癒し

 「災害は忘れたころにやってくる」寺田寅彦さんの随筆をテーマにした、東北地域番組の7月15日金曜日20時からのテレビを見ていた。日本人は忘れ易い。忘れるほどの時間が過ぎないうちに次々と津波はやってきているのだが。人間界が災害を忘れ去ってしまうのだという表現が面白い。

 3.11大震災の渦中であるが、もう忘れることを心配されている。
 人間には、いやな事・悲しい事は、早く忘れてしまいたいという願望がある。だが悲しい現実が目の前にあると何かにすがりつきたいのも事実である。

 先日、北九州から大量の陶器が送られてきた。被災者に上げてほしいということだった。製作者はこのブログをお読みの方にはすぐにわかるはずだ。何とも癒し系のものを作り上げた。
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 150体ものフクロウとお地蔵さんである。私はアクリルケースに入れたりして多少の味付けをして(味消しかもしれないが)60セットほどにまとめて、500世帯の仮設団地に運んで配布方法は一任した。提供者は不詳としてもらった。
 管理者は、大変に感激しておられた。多少は罹災者のお役に立てたのかと思っている。災害のダメージを早く癒してほしいのであるが、記憶にはとどめておいて、後世に語り伝えてほしいものである。わが町でも、ガレキ100万トン。仮設住宅千戸。町外の親戚やアパートに移った人は千名にも達すると見られる。死者・行方不明者は260名以上。

 まさか、平地に津波などということで逃げなかった人。貴重品を取りに戻って帰らなかった人。意外に家族で複数の方が亡くなった例が多い。

 復興計画には、癒しの町づくりといきたいが、そう簡単なことではない。委員である大学教授は歴史と文化を踏まえた町づくりを提唱されているが、これも容易ではない。

 10年もすると、人はまた浜に住むようになるのかもしれない。平常は癒しの浜辺なのである。
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by watari41 | 2011-07-15 22:27 | Comments(0)

天然運河

 中越地震や宮城県北部地震の時に天然ダムができて話題になった。
 東日本大震災では、わが町から隣の山元町にかけて海岸地帯に長大な天然運河が出来ている。上空から見ると阿武隈川でストップしているはずの貞山運河が南に延長されたのかのように見えるとは、以前にこのブログに書いたことがある。それが四ヶ月を過ぎても未だに残っている。一般には立ち入り禁止区域なので、地元の人以外には話題になっていない。

 天然運河は幅10m以上、深さは5mもある。長さは海岸線に平行して10kmにも達するのではなかろうか。
 山元町の海岸に牛橋機関場という大きな水門がある。満潮時には閉めて海水の流入を防ぎ、干潮時には開門して、上流からの水を排出する。大津波は開閉の動力であるモータ群と水門左右の堤防を破壊してその機能を失わせた。水門そのものは相当に頑丈に作ってあったので、動力さえあれば開閉可能だったのである。平時には何故にこれほどまでに頑丈な水門が必要だったのか疑問に思っていたものだ。構造部だけは400年に一度の津波に耐えたのだ。
 応急工事があって、水門の左右には土嚢が積み上げられ、モーター群は新品と取り替えられた。そのモータも水門上部の見上げる高さに設置してあったのだ。その水門上の建屋は、まるで大砲を打ち込まれたかのような無残な姿をさらしている。
 長大な天然運河は、海岸の100mほど内側に存在するのである。「運河」の北の端、南の端はどこまで続いているのかは見えない。さらにその陸地側には、なぎ倒された松林群があって、枯れて茶色に変色しており無残な姿のままである。「運河」のみが昔からあるかのように静かに水をたたえている。
 津波には、平坦な海岸のすぐ内側(陸地側)を削り取る力があるようだ。400年前の慶長大津波にも、こんな現象があったはずだ。仙台に着任間もない伊達政宗は、これをそのまま運河として利用することを考えたのだと思う。政宗の法号から命名された貞山運河は、このようにしてできたのではなかろうか。
 我々の住む、阿武隈川以南は谷地(葦などの茂る海岸の荒地を当地ではこう呼ぶ)であり、当時は農地としての利用価値がなく、「運河」も必要はなくそのまま放置されてしまったのだと考える。平成の「運河」はこれからどうなるのだろうかと思っている。
 政宗は、大津波のことを、当時は駿府(静岡)に隠居していた徳川家康に手紙で知らせている。そんな手紙を集めたものが駿府記として、現代に古文書として国会図書館に残っている。
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by watari41 | 2011-07-10 18:13 | Comments(8)

津波移民

 自粛ムード・風評被害で観光地はいずこも想像以上のダメージを受けているようだ。わが町の農協老人会一行は、毎年行っている小旅行を山形市の南にある上山温泉に50名の団体様で出かけた。大きなホテルだが、客はガタ落ちで館内のバーなどはいずれも閉鎖している。
 宴会後にゲタをはいて表にでるが、開いているクラブなどは少ない。その一つに入ると大歓迎だ。フィリピン人のホステスがいた。20才くらいかと思ったが、そのくらいの娘がいるんですと聞いて驚いた。お決まりの事情で日本にやってきているようだ。
 政府が発表している景気動向などよりは、東北地方はきわめて厳しいのが実態である。

 わが町の主要な産業に「いちご」がある。250軒の農家がこれで飯を食べているのだが、いずれも海岸地帯に畑があるので津波で壊滅している。海岸から5kmのところに畑を持っていた農家がギリギリのところで助かった。小旅行に参加していたので来年は独り占めでウハウハだろうというと、そうはならないのだという。現在の市場環境と流通機構がそれを許さないのだという。一軒だけがやっていても大手流通会社から相手にされないそうだ。自分で販売先を開拓しなくてはならないそうである。厳しい世の中である。

 こんな状況に救いの手を差し伸べてくれたのが北海道伊達市である。140年前に官軍に敗れて無禄に近くなった、仙台支藩のわが伊達氏は2500名の士族を引き連れて伊達市を切り開いた。その後裔の方々が、土地・住居・日当も支払うので、こちらに移住して、この地に「いちご」を広めてくれませんかという誘いなのである。まず10名ほどの農家がこれに応じた。平成の大移住がこれから始まるのかもしれない。
 復興への有効な手立てがまだ何も打たれてはいない。担当大臣は、まるで賊軍を扱うかのような態度でさっさと辞めてしまった。
 海岸地帯の復興は容易なことではない。再び人が戻る事はあるのだろうかと思う。浜通りが回想の世界にならないことを願っている。
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by watari41 | 2011-07-07 20:26 | Comments(2)

電力とガス

 原子力を止めるのはいいが、自然エルギーではいささか心もとないと思っていたら、立派な代替があった。天然ガスタービン発電機というのが有望なのである。

 電力も一般の物質変化のように固体(石炭)→液体(石油)→気体(天然ガス)と変ってゆくのだから面白いことだ。
 従来は発電効率を50%に上げるのは、極めて難しいことだったが、天然ガスでは60%以上の効率が期待できて、炭酸ガス排出も少ないというのだから申し分がない。

 従来型は、高温度で蒸気を発生させてタービンに吹き付けて電力を発生させるが、使い終わった蒸気は冷やさなければならなかった。復水器という大きな冷却器が必要で、これは原子力発電も同じである。蒸気のエントロピー差が発電量となるからである。このような理屈なので、熱効率50%を得るのは至難のことなのである。
 原子力は直接には炭酸ガスを発生させないが、使用済み蒸気の冷却には海水を使うので、海水の温度を上昇させている。すなわち地球を温暖化させているのである。

 天然ガスには、こういう欠点が少ない。最初にガスの爆発力でタービンを回す。次いで廃熱で蒸気をつくり別のタービンを回すのである。したがって効率が格段に上がるのである。

 現在は、天然ガス資源を極東ロシアから運んでいる。次々と岩盤から新しいガスが発見され埋蔵量はどんどん増えているそうだ。数日前にはアメリカでも莫大な量の天然ガス発見というニュースが載っていた。

 大きな船に球状のタンクが半分見えている、天然ガスを液化して運ぶLNG輸送船を横浜港などで見たことを回想でするが、最近は、わが町の小高い丘からも太平洋の沖合いを行くこの船を見ることがある。発電方式はどんどん進歩しているのである。30年前の原発をそのまま使うことはなかったのだ。資源小国とは言っても、平和が保たれていれば、大型の船で安い運賃で資源は運ばれてくるのである。ガスタービンのもっと高温に耐える材料が出てくると、さらに効率は上がるそうだ。技術開発はとどまることをしらない。究極の-------のというのはまだないのである。
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by watari41 | 2011-07-01 15:38 | Comments(7)