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既得権益

 いつの間にか、マイブログは700回を超えている。
始めてから丁度7年になる。延べ訪問者数は7万人に近い。
きっかけは、「シニアネット仙台」のパソコンサロンの先輩方より、新しいインターネットツールが出来たと紹介されたのがはじまりである。(HP冒頭はスライド写真になっております。数年前のサロンお花見です)

 つたない「回想」をよくぞ読んでいただいたものである。
 千年に一度かもしれない大震災は、これからの日本をどのようにかえるのだろうか。
我々は幼年期を戦後の貧乏のなかで過し、高度成長期を経験して、豊かだったと言われる時期も通りすぎた。失われた20年の中にいたが、今回の震災を契機として様変わりするはずだ。

 最も希望的な見方は、成熟した日本が現れるというものだ。楽観的すぎるかもしれないが、そうなってほしいものだ。少し長生きすると、もう一つの日本を見られるのかもしれない。
 成熟とはどんなことなのだろうか。果物が熟するように過去の人類の文化的・科学的・・それらのエキスを吸い上げる事になるはずだ。

 しかし、逆の見方もある。人間のエゴがムキダシになるという社会だ。
 宮城県の人たち以外にはまだなじみのない話だが、復興計画に知事は沿岸養殖漁業に民間業者を参入させる案を出した。つまり沿岸漁業を解放するということである。漁連の関係者は当然のことであろうが猛反発してきた。話し合いはついていない。漁業には過酷な労働と巨額の投資が必要である。何事もなければ、それに見合うものが得られるのである。漁業権を手放したくない現実がある。だが今回のごとくリスクもまた大きいのである。保険に加入していて全てを失っても、今次震災は沿岸一帯がすべてやられたので25%しか保険金は下りない。
 だが、海への魅力は果てしないようだ。我々年代でもビジネス感覚に優れた男は、巨万の富を築いている。沿岸漁業者と折り合いをつけるのは難しい。

 既得権益というのは至るところにあるようだ。最も大きいのは官公庁なのかもしれない。日本で汚職が少ないのは、天下りが保証されているからなのだろう。
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by watari41 | 2011-06-27 21:23 | Comments(0)

震災とお寺さん

 先のブログ「弔う」で、我が家の菩提寺「観音院」の映像アップに失敗してしまった。再度挑戦したものです。youtubeより拝借することをご容赦ください。旧式な方法ですが、上記観音院をクリックしてください。(約3分)

 人口3万5千人のわが町には、お寺さんが10カ寺以上もあり、コンビニの数よりも多い。
 今回の震災では。町内の各お寺さんからもいろんなご協力があったのだった。

 6月26日(日)午後2時からは、浄土宗の称名寺本堂でドイツのライプチィッヒ弦楽四重奏団の無料演奏会がある。私は音楽には弱いが世界的に有名なクラシック奏団らしい。ドイツに滞在したことのある息子がそんなことを言っていた。
 称名寺は、樹齢700年、国の天然記念物でもあるシイの老木で有名だ。1302年亘理・伊具・宇多3郡の領主である武石宗胤が鎌倉より赴任してきた時に植樹したものとの伝説が残る。また、同寺にある樹齢400年のスダジイの大木も宮城県の記念物に指定された。近づくと仁王象の如き迫力のある樹相である。

 浄土真宗の真光寺では、先のブログでもご紹介しましたが、全国の同系のお寺さんから、仮設住宅の台所用品など膨大な品物が届いた。私もその区分けに若干のお手伝いをした。

 また、高音寺というところでは、届けられた品物を被災者に無料で配布していた。
 私の知らないところでも、お寺さんのいろんな活動があるのだろう。
 海岸近くでは、津波に流されてしまったお寺さんも数ケ寺ある。最近では死者の供養がお寺さんの主な役目になっている。

 わが菩提寺の観音院さんは、先代住職が第二次大戦で戦死している。坊さんも人殺しに借り出される時代があったのだ。私が子供の頃は檀家が百軒程度だった。私の祖父は、この住職が成人したらお経を上げてもらうんだと言っていたことを回想しているが、昭和27年に73歳で亡くなってしまった。お寺さんは、その後町の人口増加や住職の経営手腕もあって、今や500軒もの檀家を抱える大寺院となった。
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by watari41 | 2011-06-23 11:28 | Comments(5)

心の負債

 今回の大震災で津波に巻き込まれながらも間一髪で命拾いした方々も多い。恐怖心がさめやると今度は深い反省の念が去来するそうである。

 そのまま命を失っていたら、生きている間のマイナスのみをこの世に残して去ってしまったという反省の念のようだ。災害に限らず、突然に命を失うことだって多いのだから、我々も普段から心のバランスシートには気をつけていないといけないようだ。
 先日の東北版NHK大震災テレビ番組を途中から見ての感想である。史上稀に見る命をかけた修行僧が宮城県に住んでいて、NHKが取材をしているが生死をかけて見えてきたことを言わんとするところは、そんなことのようだ。

 多くの人は、金銭上のことは別としても、心には多くの負債を抱えているはずだ。私などもそんな典型である。外見上はそんな風には見えないらしいが、ずいぶんと悪い事をしてきている。もっと悪どいことをしている人も多いはずだ。そんな人も死ねばホトケサマとあがめられる。死人に口なし、死者を辱めてはならないと言われる。宗教の必要な理由なのであろう。
 しかし、生前にいくらかでも負債を返しておきたいものだ。生前に悔い改めなさいという宗教もある。なかなか日本人には理解されにくい。

 大震災の献身的なボランティアを見ながら、この人たちを突き動かしているのは何なんだろうと思う事がある。心の負債を大きく減じているのだろうと思う。我々にはなかなか馴染めない奉仕の精神というのもこんなところからきているのであろう。これまた我々には理解できにくい多額の寄付行為なども心の負債を減じているのだと思う。

 回想すればするほど、大きな負債が出てくる。ホトケサマになることがこれをチャラにしてくれるのか、普段はなかなか考えない事を大震災は教えてくれたのかもしれない。

 観音院
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by watari41 | 2011-06-19 17:44 | Comments(5)

失敗の本質

 旧日本軍の敗北について書かれたものである。「失敗の本質」は、30年ほど前に出版されている。野中郁次郎さんなど当時一流の識者と言われた方々の共著である。何故か印象に残る一冊だったことを回想している。
 旧日本軍の各地での作戦の分析や、根本的な失敗の原因について述べている。日清・日露戦争の成功体験の積み重ねが、組織の劣化につながったという指摘をしている。かつ、都合の悪い事を隠してしまう体質ができたとも指摘されている。第二次大戦の前にノモンハン事変というソ連との戦いがあった。これには完敗している。ソ連は最新の戦車を投入してきたが日本軍のものは旧式だった。だが戦闘の結果はひた隠しにされた。

 歴史は繰り返すとも言われるが、日本人の本質はそんなに変わっていないようだ。
 原子力発電所の大事故について、畑村さんという失敗学の権威を委員長に据えて、いろんな検証がなされていくようだから、期待すると同時に結果を楽しみにしている。

 失敗から学ぶ、とか失敗は成功の母などいろんな言葉があるが、いずれも一般的には的を得たものであり、現在の発展の陰には数え切れない失敗の数々がある。

 だが、失敗の許されないものもある。戦争であり、原子力発電所もそうであった。戦争は勝つことを前提にしており、原子力は安全であることを前提にしてしまった。些細な失敗は隠さなければならかったのだ。だが、原子力は30年以上も大きな事故もなく運転されてきた。成功体験が積み重ねられたともいえる。旧軍の例でいえば、その組織は劣化しているはずだ。

 旧式の設備を使い続けてはならなかったはずだ。最新の柏崎原子力はより強い揺れにも持ちこたえたし、第二原子力発電所は、大事故に至らなかった。
 結果論としては何とでもいえるが、原子力は危険なものだが最心の注意を払っていると言うべきだったのだろうが、それでは立地が許されなかったであろう。電力会社と地元の利益というバランスの支点が「絶対安全」ということで、これをはずすとそもそも原発は成立しなかった。
 地元の町村は百年以上もそこに住めなくなる可能性もあるのだが、放射能値の推移を見守るしかない。
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by watari41 | 2011-06-14 12:23 | Comments(4)

弔う

 少し古い映像になるが、4月29日に撮影されたお寺さんである。犠牲者が多くて火葬場が混みあって荼毘にふせず、土葬にして2年後に掘り返して、火葬にするということで、私が檀家であるお寺さんが土葬を引き受けたのである。中には身元不明のまま埋葬されたものもある。
 お寺さんは、真言宗智山派陽鏡山観音院である。全国の末寺3千ケ寺の一つである。数日前にこのyoutubeがどういうわけかアクセス数が多く、トップにおどりでたそうだ。

http://www.youtube.com/watch?v=OkqTjeRC2O8

 開祖、弘法大師は6月に生まれた。第二日曜日を毎年青葉祭りとして、檀徒総会が開かれることになっている。
 いまや時代が大きく変わって、土葬は嫌われるのである。50年前は土葬が普通で火葬は、法定伝染病とか特殊な原因のみに限られていた。焼かれるのは可愛そうという認識があったことを回想している。現在は全く逆なのである。土葬などとは、とんでもない。やむにやまれず土に埋めるという感覚なのである。私などはすっかり時代遅れなのである。

 2年を待たずして、もう掘りかえされている。火葬への認識がこれほどに変ろうとは、全く理解ができない。いろんな震災特需が出ているようだが、ありがたいことではないのは勿論だ。ご冥福を祈るしかない。新聞の死亡広告には今も、このたびの震災により・・がでている。行方不明者が8千人もいる。早く見つかってほしいものだ。
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by watari41 | 2011-06-11 18:45 | Comments(2)

災害FM放送

 3.11大震災の後で、宮城県沿岸部の各市町村では、災害FM放送が立ち上がった。市町村に特有のニュースが流れてくるので何かと便利である。

 昔は、放送局を立ち上げるなどというと、免許を取得して大変な事業だったのだろうが、今や特に災害の場合には、簡単にできるようだ。旧郵政省の管轄で、そのセットを販売しているらしい。百万円くらいの装置なのだろう。
 アンテナを震災で崩れかけた役場庁舎の3F屋上に設置してある。非常によく聞こえている。出力は30ワットである。十分だ。
 これに要する入力の電源は100ワット程度で間にあうのだろうから、そんなにエネルギーを食っているわけでもない。
 ある町の体育館避難所で、外国製の数百円程度であろう簡易なラジオが配られたが、受信できなかったのだという。放送局の出力不足かと思われたが、ラジオがお粗末すぎたという笑い話があったそうだ。一時期は電気店からラジオが消えたが、先日、仙台のヨドバシに行ったら携帯型が1980円で一流メーカー製品、AM・FMが同時に聞ける立派なラジオが山積みされていた。

 わが町の女性アナウンサーの声も聞きやすい。本職かと思うようだ。経験はないそうだが、良い人材がいたものだ。隣の山元町では、定年後に移住した元男子プロアナが担当している。アナウンスが上手でないと聞きにくいから自然と聞かなくなってしまう。
http://www.youtube.com/watch?v=OkqTjeRC2O8

 最近のニュースはもっぱら町内各地の放射能値である。0.2マイクロシーベルト/時間という値を前後している。年間の積算にすると1.5ミリシーベルトくらいとなり、幼児には安全といえない値になりつつある。

 FM(周波数変調方式)というのは、昭和30年代初頭に高校の授業で、音声劣化の少ない方式とし音楽放送などに良いのだと聞いたのが最初で、凄いことができるものだと感心したことを回想しているが、災害放送として聞くなどということは夢想もできなかったことだ。
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by watari41 | 2011-06-07 15:43 | Comments(2)

震災ご支援に感謝

 6月に入ったが、災害地の復旧工事は進んでいないと感じている。スピード感に欠けるのは中央の政治的なゴタゴタが大きいのだと思っている。

 だが、これまでの個別的な市町村への救援・支援には感謝の言葉もないくらいである。わが町だけでも物的・人的支援を数多く受けている。個人的に知りえる範囲は限られているが、体育館には支援物資が山積みされ、町外からの支援者も多く見られる。

 先月、目にした光景は東京都練馬区役所職員と長野県上田市職員の合同支援隊の職員交代式であった。ホームページを見ると両所は友好都市になっている。練馬区の青少年センターが上田市の郊外にある「武石地区」に建設されている関係なのだろう。練馬区に誘われる形で上田市も支援にこられたのだと思っている。

 しかし、武石とわが町は極めて縁が深い。12世紀から16世紀にかけて、およそ400年間わが町を支配したのは武石氏なのである。殿様だった。知っている人はごく少数しかいないだろう。
 源平合戦の頃、千葉にあった武石氏(現在も千葉市花見川区武石町として残る)は、源頼朝の命を受けて、義経などと当時京都を占領していた木曽義仲を破った。その功績により、北信濃の要衝である武石地区を与えられた。武石の名前はそれに由来するようだ。武石氏はその後の平泉攻略にも功績があったということで、東北の亘理・伊具・宇多の3郡を与えられ、わが町に居城を築いた。

 先日は、練馬区長が来町された。政治的なことと何の脈絡もないが、超有名タレントの実兄なのだというから驚いた。今後も引き続き支援をいただけるのだという。

 写真は、本願寺系のお寺に運びこまれた支援物資である。仮設住宅で使用する家庭用品の、まな板・包丁・鍋・・など20点である。我が町分の1千セットが寄贈された、私も仕分けの一部を手伝った。関西弁のお坊さんが仕切っていた。本願寺は親鸞の開祖で、唯一子孫の存在する宗派なのである。一族のトラブルも絶えないが、こんな時には結束が固い。
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by watari41 | 2011-06-02 12:31 | Comments(4)