<   2006年 08月 ( 4 )   > この月の画像一覧

妻の闘病(20)

 「ガンに罹ったことの幸せ」。などということを言う人がいる。そんな一面があるのかもしれないと思った。元気だった人が、交通事故などで一瞬のうちに命をなくされると家族は大いに困ってしまう。悲惨な闘病を経験されている方々には失礼なことであるが、残された時間がある。

 最近は、積極的な治療よりも、患者を苦しませずに、出来るだけ余命を長くというような方向を模索しているように感じられる。
 末期の患者でも、治癒したのではないのかと錯覚されるほどに元気に過ごしておられる方もいる。こんな方々が集まって「ガン患者学ワールド」が設立され、東京で第一回の総会が10月に開かれるというパンフレトをいただいた。

 私自身も妻の病気によって、いろんなことを調べ、ガン医療の抱える問題点なども認識できた。また多くの方々にさまさまな情報をいただき、種々のご教示を賜り感謝に耐えないところです。

 妻は末期の末期であるといわれたが為に、余計な治療もほとんどなかったのはむしろ幸いだったと思っている。
 今やマイナスの余命を生きているという感覚である。自宅に戻ってそろそろ3カ月になる。退院時より、病状が悪化しているという感じはない。まだまだ余命は相当にあるような感じがしている。
 ガンに侵されて、不自由だった体の動きも、いくらかは楽にできるようになったようだ。
 PET検査では、全身のほとんどがガンにやられており、そうではないところを探すことの方が難しい状況であった。そんな状態でも生きていることが可能なのである。
 今後、どのように推移していくのかはわからないが、さらに改善する可能性がなきしもあらずだと思っている。

 20回に渡って、このシリーズを書き綴ってきたが、一旦小休止をしたい。次回からは、折に触れ従前のような雑感をまた記していきたいものだと考えている。
[PR]
by watari41 | 2006-08-18 09:03 | Comments(4)

妻の闘病(19)

 「最初のガン細胞はどのようにしてできるのだろうか」。正常細胞が何らかの理由でカン化するというのが定説である。だが、詳しいことは未だにわかってはいないようだ。

 「がん細胞は血球からできるのだ」と唱えた人がいる。半世紀も前に千島喜久男博士が発表した説である。あまりにも異端すぎる学説だとして専門家の間からは無視されてしまった。

 千島博士は、血液こそが生命の根源であるという考え方をとっている。赤血球が変化して人間の細胞を構成する。血液の状態がよくないとガン細胞ができてしまうというのである。これは可逆現象であって、絶食などによって栄養状態が悪くなると細胞が逆に赤血球に戻るという考えである。ガン細胞が消滅してしまうこともあるようだ。
 生命の源は血液にありというのである。健康には血液の浄化こそが必要なのだという。そのためには自然食こそが理想的なのだといわれる。

 その赤血球は、現在の定説では骨髄で作られることになっているが、千島博士は、そうではなくて腸の繊毛から吸収された栄養が血液に変っていく、すなわちそこにはりめぐっている毛細血管から取り込まれるのだというものである。
 この説が最近見直されてきているようだ。未だに誰も生体での造血や細胞の発現過程を見た人はいなので、あながち否定できることではない。長い間、千島博士の考え方は封印されたままだったが、再び脚光をあびつつあるようだ。
 「よみがえる千島学説」という本がある。上記のことはそのほんの一部の内容を紹介したものである。
 海外でも、こういう説にたどりついた研究者がいるようだ。これが人体の本当の姿であるとすると、現在の医療は根本的な見直しを迫られることになる。

 物づくりの世界で在職中に、よく原因をわからずして対策を立てるなと言われたり、言ったりしことを回想する。現在のガン治療はまさに原因の究明がまだ出来ていないので、手探り状態での治療ではないのかと思える。原因がはっきりしていないと的外れな対策も多くなる。妻の治療状況をみているとそんな感慨がなきにしもあらずである。
[PR]
by watari41 | 2006-08-13 10:34 | Comments(6)

妻の闘病(18)

 「ガンは人間の体内で正常細胞と共生していることがある!」。
 死亡原因がガンではない老人を解剖した結果、50%もの人に目に見えるガンがあったという話がある。ある年齢に達すると誰しもガン細胞が発生するようだ。
 そのうちのごくわずかの人のみが病気として発現するらしい。昔は、老衰のために死亡ということをよく聞いた。病名をはっきりと特定できなかったからだというのだが、そのほとんどはガンであったのだろういうことだ。

 ガンが死亡原因の一位を占めるようになったのは、病気の特定ができるようになったからで、近年になって増えたのではないというのである。老衰といわれ、ガンとも知らず特に苦しむこともなく、天寿を全うした方々も多いようだ。ガンと共生できたのであろう。

 では、老齢に至るまでガンとの共生はどうすれば実現できるのだろうかということになる。進行速度の遅いガン、速いガン、中には有害でないガンもあるようだ。それを医師は悪性度が高いとか低いという表現を使っている。これらは結果であって、何故そうなるのかはわかっていないらしい。

 ガンの主要な発生原因として、ストレスがあげられているが、これもあくまで結果であって、ガンになった人を調べると、その人には大変なストレスがあったというような具合で、ストレスのある人すべてがガンになるわけでもない。
 適度なストレスは健康維持にも好ましいなどという説もある。ストレスは心的な要因である。臓器のガンは物理的なものであり、どのように結びつくのだろうかと思う。しかし、ストレスを受けると胃が痛むのは誰しも経験することで関係があるのは明らかだ。脳が神経にそういう命令を下すのだと思う。そんな環境状条件のなかでガン細胞も発生するのであろう。
 良性と、悪性腫瘍との差異は、どんなところからでるのだろうか。ガンとの共生というのは本当に可能なのだろうか。人体には、まだまだわからないことがたくさんある。

 妻のガンは何が原因だったのだろうか。治ることは無理でも、これからガンと共生していくという具合にはいかないものだろうかと考えることがある。
[PR]
by watari41 | 2006-08-08 15:13 | Comments(3)

妻の闘病(17)

 7月末に、在職時に上司だった方の葬儀があった。まだ70代の半ばだった。昨年の今頃までは元気だったが、腹痛を訴えて検査の結果、すい臓がんが見つかった。手遅れだった。
 抗がん剤治療を繰り返し、3月末には小康を得たというので、関係者が20名ほどで激例会を
開いたのである。会場のホテルまで元気にやってきて会社での思い出などを語り合ったのである。足取りもしっかりしていた。ただ、抗がん剤の影響で顔は真っ黒になっていた。その時の状況からまだしばらくは大丈夫だろうと思ったたのであるが、それからわずか4カ月の命だったのである。
 最後はご自分で手当ての行き届いた,カトリック系のホスピスを選択されたのだという。ご冥福を祈ってきた。

 抗がん剤は、特に女性の場合、髪の毛が抜けるなどの副作用を思い浮かべてしまう。妻は、それを心配していたが、この抗がん剤は髪の毛は抜けないが皮膚が黒くなりますと言われた。
 抗がん剤にも、いろんな種類があるようだ。たしかに顔が黒くなってきた。このため見舞いにこられた方は元気になってきたと勘違いされる場合がある。自宅で2カ月になるが、幸いにも小康状態を保っている。

 7月26日にガンセンターへ検査に行ってきた。驚いたことに各種の数値が良い方向に動いているのである。骨へのガン転移を示すALPという値が、入院当初は1200もあったが500にまで減少していた。(健常者は300以下)
 レントゲンで骨を見ると、ガンにやられてスカスカ状態の骨がややしっかりしてきているという。
素人目にはよくわからない程度なのだが、医師は放射線治療の効果であると言っている。
 一時は2000近くまで低下した白血球数も4000まで回復した。(健常者は5000以上)、妻はこの結果を聞いて、大いに元気が出てきたように思う。
 しかし、医師はこれらのことは一時的なものだとみているようだ。病状が急変してしまうこともあるようだ。たしかにモルヒネを服用して痛みを抑えているのであるから、そう言われても仕方がないが、一縷の希望を持てるような状況になってきたと思っている。
[PR]
by watari41 | 2006-08-03 09:45 | Comments(5)