先入観念

 往々にして、先入観念に捉われていて思わぬ大失敗をすることがよくがある。そうだと思い込んでしまっていることは、なかなか頭の中では簡単には矯正できない。行動を起こして初めて気のつくことや、「そういうことだったんですか」と時間の経過が間違いを教えてくれることもある。
 ごく最近ではスキージャンプで原田選手のスキー板長さの思い違いでの失敗があった。オリンピックでの失格という重大な結果を招いてしまった。

 先日、ラジオを聞いていたら、老人ホーム慰問の話があった。お年よりだから時代劇を喜ぶだろうと、それを上映したということである。それなりに喜ばれはしたが、その後で、今何を求めるかと問うたら、ほとんどの方にニュースが見たいと言われ、ガクゼンといたというような、思い出話をされていた方がいた。テレビがでる前は映画館に行くと、最初に週間ニュース映像が流れ当時は珍しいこともあって、料金の何分の一かは回収したような気分だったことを思いだす。老人だからという思い込みの間違いに気がついたということだった。

 固定概念に捉われず、自由な発想でなどといわれるが実際には極めて難しいことだ。その昔、ブレーンストーミングとか、KJ方とかで、問題解決のために埋もれた知恵を引き出そうといろんなことをやったのを回想する。

 何をやるにしても、先入観念がつきまとう。初対面の人に会うのに一応は下調べをする。それは悪いことではないのだが、その人への思い込みになってしまうことがよくある。何の偏見もなく頭をまっさらな状態にしておくことはむずかしいことだ。
 「人は見た目が9割」などという本が売れているのも、第一印象が思い込みになってしまう例なのだろうと思う。

 捜し物にしてもそうだ。そんなところにあるはずがないというようなところから見つかったりする。大きな建物だろうと思って探していたら実は、小さな家屋で見つからなかったとか。数え上げればキリがない。

 行動する前に、矯正できた思い込み、勘違いは良いのだが、恐らくはそのままになっている先入観念が頭のなかに沢山残っているのだろうと思う。
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Commented by schmidt at 2006-02-21 23:16 x
 全国の老人ホームを慰問していることで知られた人がが仙台市内の施設を訪問するので、取材してほしいと依頼がありました。30年近く前のことです。お年寄りのベッドの周りで、その人はニコニコと童謡などを演奏しました。施設の係りの女性も一緒になって手拍子をしたりして盛り上げました。わたしは取材者として写真を撮りました。ひとしきり演奏が終わり、その部屋を出て別の部屋に移ったのですが、それまで黙って演奏を聴いていたお年寄りがぽつりと漏らすのをわたしは聞いてしまった。
 「勝手に押しかけてきてうるせえ」
 その写真を掲載しなかったのはもちろんのことです。
Commented by watari41 at 2006-02-22 16:41 x
 善意の押し売りも、先入観念のなせるわざなのでしょうね。ありがた迷惑ですね。
schmidtさんコメントをありがとうございました。
Commented by カメチャン at 2006-02-22 18:53 x
自分は正しいと思って正論と思うことをどんどん他に売り込む。他の人も当然喜ぶものと思い込んで押し付ける。所が相手は価値観が違うから善意の押し売りあるいは自分の宣伝だと理解する。なにごとをやるにも思い込まないと何も出来ません。少しでも変わったことをやろうとしたら、抵抗感があるのでしょう。難しいことですね。昨日このような反省をしたところです。
Commented by watari41 at 2006-02-23 08:02
 ボランティアをやっているカメチャンは、よくこんなことに遭遇するのだろうなと思っていました。価値観の違いはしょうがないにしても、客観的にみておかしな先入観というのは是正できるのだろうなと思っています。コメントをありがとうございました。
by watari41 | 2006-02-21 10:19 | Comments(4)