失望
2017年 10月 23日
落選した候補者だけではあるまい。
選挙結果は、推定で40%くらいの国民に「失望」を与えてしまったのではなかろうか。いたずらに反与党票の分裂を招いた。
安倍晋三さんにのみ憲法改正への「希望」を膨らませてしまったのではなかろうか。
選挙の予測は、もはや天気予報よりも確度が高くなってしまった。投票所へ足を運ぶのは、もはやその確認のために行くようなものだ。そこまではっきりしているのなら、自分の一票は激戦区以外には価値のないものだと思われても仕方がない。結果論ではなくて、現代の統計手法、すなわちサンプリングや推計方法が発達してしまったのである。メディアもその結論を発表するしかない。そうすることで、ますます確度が向上するという変な悪循環とでもいうべき現象が起きている。
昔のように投票率があと10%も高く、60%台の数字になると結果はだいぶ違ったものになるにちがいない。内閣を支持するという人が50%に満たないのである。一票の格差ということで裁判を起こしている方々もいるが、選挙方法そのものに大きな問題を抱えているのだと思っている。
また、投票しなかった人が何故なのかを、もっともっと分析する必要もありそうだ。
日本が順調に推移していると思っている人々は、そんなに多くはいないだろうと考えている。
筆者は、ここ一週間ほど北陸旅行をしてきた。新幹線ブームも一時的だったようである。
永平寺では修行する若いお坊さんが、ものすごく減少しているという話を聞いた。また観光客そのものも大きく減じているという。道元禅師も、おかしくなりつつある21世紀を睨んで「今」そのものが全てなのだと8百年の時を超えて、失望そのものをよく見詰めよと言われているかのようだ。
by watari41
| 2017-10-23 20:40
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