原爆投下

 昭和20年8月6、9日の広島・長崎への原爆投下はトルーマン大統領が決定したのだが、余りの惨劇状況に、この投下は正当なものだったとする理由をアメリカ政府は必死になって考えたのである。

 すなわち、本土上陸作戦を展開したなら莫大な損害を生じるので、日本の終戦決定を早めるのに役立ったとする「後付け」の理由をつけた。
 だが、日本は8月6日の時点で完全に死体であった。原爆に関わらず15日の終戦は決定的だったのである。米軍の本格的な上陸陸作戦などは、9月であり計画段階に過ぎなかった。

 敗戦後に、爆心地や周辺被災地を視察した米軍の報告はトルーマン大統領を震え上がらせた。アメリカは非人道国家との汚名を浴びてしまう。

 原爆は正当なものだったとするアメリカ国内での必死の宣伝工作がはじまり、これには多くのアメリカ人の同調を得て成功している。
 しかし大統領には深い後悔の念があったに違いないとされる。2度と原爆は使用すべきでないと。

 昭和26年に朝鮮戦争が中国義勇軍と称する人民軍も参戦して膠着状態に陥った際に、総司令官のマッカーサー元帥は、北朝鮮と中国に合計26個の原爆を投下して一挙に決着をつけようとする作戦を立案して、トルーマン大統領の承認を得るべく提出した。
 しかし許可しなかった。マッカーサーを逆に解任した。シビリアンコントロールだとされるが、広島・長崎のことがなかったら、トルーマンの決断はわからなかった。
 朝鮮が最初の戦争での使用だとなれば、使っていたのかもしれない。

 大統領の原爆中止の正式な見解は、ソ連も介入しての第三次世界大戦を引き起こしかねないとするものだった。
 当時の金日成主席は、ソ連が擁立したもので武力による統一を夢見ていたのである。朝鮮半島を舞台にアメリカと戦っていたという認識が強かったのであろう。
 しかし38度線をもって休戦し今に至っている。

 孫の金正恩主席は、祖父の思いを引き継いで、武力でアメリカと並び朝鮮半島を北朝鮮主導で統一させてくれと言っているかのようだ。
 韓国の文大統領の朝鮮同士の話し合い路線というのは、結局のところは武力に勝るものがリードすることになる。金大中さんも盧泰愚さんも失敗した。

 恐ろしいのは、若い金正恩主席が原爆の本当の怖さを知らないことである。

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by watari41 | 2017-08-05 12:56 | Comments(0)