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余日録


by watari41

千年に一度

 巨大津波は千年に一度といわれたが、もう一つの千年に一度が超大雨である。
 2千5百年前と1千5百年に、宮城県に地形をも変えた超豪雨があったというのがわかる地層が、多賀城近辺にあるのが判明しているそうだ。(2014.3.8亘理町での松本秀明教授の講演より)
 現在の大雨でもよく出現するが、川の上流や中流に土砂ダムができるということがある。大昔の超豪雨では、そんなのがいくつも出来て、更に降り続いた雨が、それらのダムを一挙に崩壊させて、土石流共々下流の窪地に数mも堆積したということだ。

 亘理町に河口のある日本有数の大河、阿武隈川が、この超豪雨の時に流れを変えた。今は内海となっている鳥の海がその昔は河口だったのだ。大洪水が川筋を大きく北方に変えてしまった。少し古い航空写真をみるとその跡がくっきりとわかる。

 1千5百年前というと、古墳時代が終わった頃になる。日本には、まだ文字がなく記録にとどまっていない。
 それ以降の現代までに、かような歴史的大雨は降っていない。特別のさらに上の特別警報を必要とするような雨が降る恐れは当然ながらあるのだろうと思う。
 しかし現在の気象予報は、そんな大雨は必ず予測してくれると信じている。

 だが今朝方(2014.8.20)の広島の集中豪雨の如きものは、未だ予測できず多くの犠牲者を出してしまった。
 千年に一度ともなると未知なるものがまだまだ多い。どの程度の雨だったのだろうか5千とか1万ミリも降ったのだろうか。40日間も降り続いた、ノアの方舟の大洪水も実話だとする説が強くなっている。現代のダムは数百年に一度の雨を基準といてるといわれる。

 地球上における地震の最大規模はM10に達しないことはわかっているそうだが、大雨の限界は判明していない。そんな気象条件とはどんなものなのだろうか。
 雨だけではなく、火山噴火もある。日本人が遭遇した最大の噴火だろうといわれるのが915年の十和田湖火山である。東北一円に灰が積もった。そんな山もいくつかある。その噴火からもう千年が過ぎている。
 原発にはそんなことも想定されているのだろうか。

Commented by Schmidt at 2014-08-20 22:42 x
いたずらに悲観する必要はないのでしょう。しかしながら現実に起きてしまったことから、次になすべきポイントをくみ取る能力がこれほど欠けているとなると、もう打つ手はありません。
Commented by ようこ at 2014-08-21 09:37 x

広島には親戚がいるので、昨日お見舞いの電話をしたら、雨すら降らなかったようで、きわめて局所的な豪雨だったようですね。

亘理町での松本秀明教授の講演会、ごく最近だったのですね。
私もお聞きしたかった。
亘理では地元についての講演会がよく開かれますね。
仙台は広すぎて、よい情報を見逃すことが多いです。
Commented by warari at 2014-08-21 17:07 x
 地価が下落する恐れがあるからということで、広島の被災地では当該地が危険だということを、あまり大っぴらにしていなかたようで気の毒なことです。山にへばりつくようにして立っている住宅は多いですね。Schmidtさんコメントをありがとうございます。

 仙台市同様に広島市も広いのでしょうね。ニュースでもそんなことを見ました。この松本教授は地震の数年前にも講演に来た事があり、貞観津波などの話もあったのですが、我々はその時にはあまりピンとはきていなかったのです。ボーリング調査をした話などがあったのですが、千年も前の話に切実感は全くなかったのです。人間とはそんなものですね。ようこさんコメントをありがとうございました。
by watari41 | 2014-08-20 10:35 | Comments(3)