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余日録


by watari41

選挙違反

 仙台選挙区の国会議員が選挙違反で辞職に追い込まれた。誤解を恐れずに言うなら、ささいな違反でしかないようだ。昔から選挙には大金が動くものだとされていたが、実際にそのことで検挙された人はほとんどいない。表面化しにくかったのである。

 私も選挙が好きだったので、町内の選挙にはずいぶんと係った。この半世紀で選挙はすっかり簡素化というかクリーンになったことを実感する。町会議員選挙でも、毎日が宴会のような時もあった。酒好きは事務所回りをして、コップ酒をあおっていた人も多かった。今やお茶しかないのである。掛かる経費も桁違いに少なくなっているようだ。
 議員の町内会行事への寄付行為は禁止された。日常的に余計なお金を使う必要はなくなったのである。

 大袈裟にいうと、日本の民主化は地方から進んでいるようにも感じる。中央政界では昔からの習慣がまだ残っているようで、億単位のお金の始末に困っているようだが、徐々に改善されていくものと信じている。
 地方から中央へクリーンさが波及するのも時間の問題だろうと楽観的に考えている。最近では取り締りも、どちらかといえば形式的な違反に目を光らせているようだ。選挙がクリーンになったからといって、しかるべき人が選ばれているかといえば問題もあるようだ。田舎では親戚の多いところにはかなわない。

 分野は異なるが選挙万能を変えるような動きも出ている。東北大学では学長を選挙ではなく一般からも公募して、ふさわしい人を決めようという動きがあると地元紙が報じていた。学部間の勢力争いみたいなことはもう止めようというのだろう。

 選挙は最も民主的なのだが、イラクやウクライナでは命がけである。理想的な選挙への道のりは、はるかに遠いようだ。
by watari41 | 2004-12-27 09:56 | Comments(0)