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余日録


by watari41

計算の変遷

 昭和20年代
 小学生の頃は、ソロバン・筆算・暗算など(江戸時代と変わらないと思う)であった。
 亘理郡内に12の小学校があり、団体戦のソロバン競技会があった。祖父が使用していた五玉のソロバンを持参して参加したものである。当時は大変に上手だと思っていたが、田舎の大将だったのである。実力は5級程度しかなかったことを回想している。

 昭和30年代
 乗除・関数など計算尺の世界だった。有効数字は、2桁からせいぜい3桁である。高校の時に検定を受けて3級を取得した記憶がある。会社に入ってからも計算尺は手ばなせなかった。

 昭和40年代
 最初の電子式卓上計算機が登場し会社が購入した。大変な代物だった。30万円もした。月給がまだ2万円の頃。夏や冬には、計算に狂いが生じる。半導体の温度特性が悪かった。当時は半導体がこんなに成長するとは思われていなかったのである。暗中模索の時代で、あるメーカーは磁歪遅延特性を利用した金属合金線を使って参入しようとしていた。その試作材料を提供したことがあった。当然ながら時代は急展開していたのである。

 昭和50年代
 誰もが電卓を手にしていた。私はオムロンのものをしばらく愛用していた。業務用ではこの頃、NTTの電子交換システムなどフェライトのメモリーブレーンに代わる次世代の大容量モジュールの開発が始まっていた。在職の会社はベリリューム銅線に磁性材料を蒸着したワイヤーメモリーの提供に悪戦苦闘した時代もあったが、半導体の敵ではなかった。ハイテクへの金属材料最後の挑戦だったのかもしれない。

 昭和60年代(年号は64年初頭から平成に代わる)
 計算するソフトウエアの時代が始まった。最初に登場したのが、表計算のマルチプラン次にはロータス123というソフトだった。

 1990年代以降
 計算ソフトはエクセルの時代に入る。いろんなソフト会社が独特のものを開発したが、結局はマイクロソフトなどに買い取られてゆく。ご存知の、ゲイツさんやジョブスさんの時代になる。
 あまりの加速度的変化に、老化しつつある頭は混乱している。2000年の退職時には、それでもエクセル上級に合格できたが、エクセル2010はさらに進化した。特に意味はないがP検定3級がやっとなのである。
Commented by クオリア at 2011-10-15 08:42 x
算盤は脳の発達に寄与する面ではITとはまったく違いますね。
小学校に算盤教科を取り入れてくれることを願っています。
ゆとり教育の弊害が大きかったですね。放射性物質が拡散してはじめて先生も勉強始めました。官僚の偏差値のみで育った結果でもあります。
Commented by watari41 at 2011-10-15 16:27 x
 読み書きソロバンと昔の人は良いことを言ったものです。書くのはワープロ、読みはスマホのように進歩しましたが、計算ほどの進化はないですね。
放射線を簡単に学べる機械がほしいですね。クオリアさんコメントをありがとうございます。
by watari41 | 2011-10-13 16:07 | Comments(2)