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余日録


by watari41

トキとテン

 今や悪動物の代表みたいになってしまった「テン」は気の毒なことである。黒テンともなると欧米では超高級毛皮としてもてはやされる。18~19世紀になるとロシアには黒テン成金もでたそうだ。そんな小動物を追ってロシア人は千島列島を南下してきて領有をしたのが北方領土問題の原点らしい。司馬遼太郎さんの「菜の花の沖」で、そんなことを読んだ記憶がある。

 かつては、地元紙の一面トップに大きく「テン」の写真が掲載されたこともあった。何十年も前のことになる。高度経済成長期に各地の乱開発が問題視され、仙台の青葉山地区も生態系がおかしくなってしまったのではないのかと専門家は心配していたのである。そんな時に「テン」が生息していることがわかったのである。新聞には、生態系の頂点に立つ「テン」がいたことで、生態系の保持が確認されたというものだった。

 トキを孵化させ成長させるには、一羽につき数千万円の費用がかかっているのではなかろうかと思う。「テン」はイタチ科の動物で動きが素早い。私が子供の頃、我が家でも鶏が10羽ほどイタチに全滅させられたことがあったことを回想している。ウサギもやられた。
 今回の事件だが、もともとは佐渡には「テン」はいなかったのだという。野ネズミ退治のために持ち込んだといわれる。「トキ」のゲージには沢山のスキがあったようだ。よくも今まで無事だったのが不思議である。施工がお粗末だったようだ。
 我が家で鶏がやられたときには、金網小屋の外から穴を掘られてしまった。夜中のことなので何ともならなかった。トキ事件ではそんな必要もなく金網を上りスキマから入り込んだようだ。

 「トキ」は人間の環境汚染によって、一時は絶滅した。人工的に復元はしたが自然界に脅威はたくさんある。それらを乗り越えて優雅な姿を残してほしいものである。

Commented by michiko at 2010-03-16 21:30 x
テレビで見ると金網の屋根との継ぎ目に隙間が空いていたようですね。工事がチャチッポイ感じがします。
それにしてもテンとはすばしっこい動きをしていますね。
幼い頃に飼っていた鶏が全滅して悲しかったことでしょう。
Commented by watari41 at 2010-03-16 21:55 x
 イタチは獲物を丸ごと運び去るんですが、テンは違うようなんですね。
 当時の鶏卵は、物価から見ると高い値段だったのです。かなり家計の足しになっていたような気がします。
 ウサギがやられた時は悲しかったですね。michikoさん、コメントをありがとうございます。
Commented by moai at 2010-03-21 09:44 x
テンという動物は自然で見たことはないのですが、子供のころイタチやトマ(たぶん地方の呼び名でイタチよりちょっと大きな動物とともにその毛皮が希少価値があると話にきいてたことを思い出します。
昔に比べると身近だった魚介類でも乱獲がたたり、近隣でたとえばサザエ、たとえばメバル、バカガイ等々絶滅にひんしています。トキやコウノトリだけでなく身近な自然保護についても条例などで保護すべきだと思います。
オーストラリアでは釣り場に看板があって魚介の種類ごとに一定の大きさに達してなければリリースを義務つけていました。たとえばタイなら35cm以下を持ちかえると100ドルの罰金というふうに決まっていて感心しました。
Commented by watari41 at 2010-03-21 11:20 x
 スズメも少なくなっているんだそうですね。50年前に比べると1/10に減ってしまったとか。これには人間の住環境が影響しているのだそうです。近代住宅にはスズメが巣をつくる場所がなくなってしまんたんだそうです。またスズメは常に人間とともにあり、人がすまなくなった地域からはスズメもいなくなるんだとか。
 海のものは乱獲ですね。むしろ今の子供の方が環境教育についてはしっかりしており、何十年かすれば回復するのではとかいわれてるんですが。オーストラリアの環境政策はしっかりしてますね。昨夜の世界不思議発見という番組で、やってましたね。環境監視人というのがいるんですね。moai さん、いつもコメントをありがとうございます。
by watari41 | 2010-03-16 17:13 | Comments(4)